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若手研究者紹介:松永 拓也 講師

若手研究者紹介:083

 

新領域創成科学研究科 人間環境学専攻・システム創成学科(兼担)奥田・松永研究室 松永 拓也 講師

 

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【経歴】

2016年3月 東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 博士課程修了 博士(工学)

2016年4月 - 2019年3月 東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 助教

2019年4月 - 2020年3月 東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 特任助教

2020年4月 - 2022年3月 東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 助教

2022年4月 - 現在 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 人間環境学専攻 講師

 

【研究について】

粒子法を用いた流体シミュレーションの研究を行っています。流体などの連続体の運動を解析する方法には様々なものがありますが、運動を記述する偏微分方程式の空間離散化にメッシュ(計算格子)を必要としないものを一般に粒子法またはメッシュフリー法と呼びます。粒子法はまだ進化の絶えない比較的未成熟の解析手法ですが、複雑な気液界面挙動を伴う流れや物体によって駆動される流れなどの他の手法では解析が難しい問題体系に対して有効であることから注目を集めており、産業界での適用も広がってきています。

 

我々の研究室では、粒子法の計算アルゴリズムの開発やその応用に関する研究を進めています。従来、粒子法は解析精度が低く、計算結果の信頼性を疑問視する声もありました。最近の研究成果では、計算アルゴリズムを基礎のレベルから見直すことにより、解析精度を向上した新たな粒子法が次々と開発されています。本研究室はその高精度粒子法の最先端を研究しており、解析技術のさらなる追求や高性能計算環境を駆使することなどによって計算力学の未踏領域に挑戦しています。

 

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数学や力学などの理論を深く理解することが重要となる研究分野ではありますが、それ以上に大切なのは、先入観にとらわれない柔軟な思考や、ひとつの難問に時間をかけて取り組める忍耐力と集中力であると考えています。知的探究心をもって挑戦的な課題に取り組みたい人をお待ちしております。

 

【今後の抱負】

数値流体解析技術の更なる高度化や複数の物理現象を含む複雑なマルチフィジックス解析に挑戦していきます。これまで解けなかった物理現象の解明や幅広い産業分野への応用を通して、人間の実社会に役立てることを目指します。

 

【URL】

奥田・松永研究室:https://www.multi.k.u-tokyo.ac.jp/