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都市工学専攻 平田一馬さん(M2)が第19回日本LCA学会研究発表会 学生優秀口頭発表賞を受賞されました

 

2024年3月8日、都市工学専攻 地域循環共生システム研究室 平田一馬さん(M2)が第19回日本LCA学会研究発表会 学生優秀口頭発表賞を受賞されました。

 

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第19回日本LCA学会研究発表会 学生優秀口頭発表賞
日本LCA学会研究発表会 学生優秀口頭発表賞は、研究発表会の時点で条件を満たす学生会員の発表が審査対象とされます。各審査対象発表者につき、座長、実行委員、理事、および正会員の中から選定された2名の審査員による総合評価点を集計した結果、審査対象者全員の中で上位2件の発表者が優秀口頭発表表彰対象者として表彰されます。

受賞された研究内容・活動について

タイトル:脱炭素化に向けたプラスチックのリサイクルと素材代替の均衡点分

概要:バイオマスプラスチックは温室効果ガス削減への貢献が期待されていますが、ポリ乳酸のような一部のバイオマスプラスチックには生分解性を保有するものがあり、これらはリサイクルの障害となり得ることが指摘されています。本研究では、我々が開発した均衡点分析という枠組みを用い、バイオマス利用とリサイクル阻害のトレードオフの関係を定量的に議論することで、リサイクル率が向上した時に脱炭素に資するポリ乳酸の導入限界量が減少することを明らかにしました。また、ポリ乳酸と同じ原料から製造できるバイオポリエチレンはリサイクルの障害とはならないものの、同量の原料から得られる量はポリ乳酸よりも少なく、均衡点分析による脱炭素に資する導入限界量もポリ乳酸よりも少なくなりました。今後の研究課題として、限られた量の原料をポリ乳酸とバイオポリエチレンのどちらにどの程度振り分けそれぞれをどの用途に使うかを、利用用途別にリサイクルのされやすさを考慮しながら議論することが必要です。

 

今後の抱負・感想

本賞の受賞にあたり、指導教員の中谷 隼 准教授、藤田 壮 教授、林 徹 助教、未来ビジョン研究センターの小原 聡 特任准教授、翠田 文さん、そして多くのディスカッションを行っていただいた地域循環共生システム研究室の皆さん、都市工学専攻の先生方に深く感謝いたします。学会では近い分野の研究者の方々に興味を持っていただき、大変励みになりました。まだまだ研究は発展途上ですので、これからも適正な資源循環について追求したいと思います。

 

 

第19回 日本LCA学会研究発表会  学生優秀発表賞受賞者一覧:https://www.ilcaj.org/meeting/index.php