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都市工学専攻 平田 一馬さん(M2)、中谷 隼 准教授、林 徹 助教、藤田 壮 教授が第15回日本LCA学会賞 論文賞を受賞されました

 

2024年3月8日、都市工学専攻 平田 一馬さん(M2)、中谷 隼 准教授、林 徹 助教、藤田 壮 教授が第15回日本LCA学会賞 論文賞を受賞されました。

 

fig01左から中谷 隼 准教授、平田 一馬さん、林 徹 助教

 

第15回日本LCA学会賞 論文賞
日本LCA学会では、「LCAを中心とするライフサイクル的思考に関する業績の表彰」を実施しています。論文賞は、日本LCA学会誌および提携誌に掲載された原著論文の中から、特に優れた論文を選び、その著者を表彰するものです。

 

受賞された研究内容・活動について
タイトル:物質フロー分析に基づく使い捨てプラスチック利用の削減可能量の推計
概要:日本では2030年をターゲットとした使い捨てプラスチックの削減目標が政府から発表されています。しかし、その実現可能性については定量的に議論されていません。そこで本研究では、現状の政策効果や企業の取り組みを踏まえて、トップランナー方式によって現在の延長線上で削減可能な使い捨てプラスチックの量を推計しました。推計された“実現可能な”削減率はトップダウン的に設定された目標の半分程度であり、さらにレベルの高い削減施策の必要性を定量的に明らかにしました。また、バイオマスプラスチックや再生プラスチックの利用戦略に向けて、使わざるを得ない使い捨てプラスチックの量を推計したことも、今後のプラスチック利用戦略を考える上で意義深い点です。

今後の抱負・感想
プラスチックの削減に関してはトップダウン的な議論が中心となってきましたが、現状の取組をボトムアップ的に積み上げて実現可能性を考慮した本研究は、今後のプラスチック資源循環の議論においても重要な意味を持つと考えています。本研究をベースに、環境配慮型プラスチックの導入についても検討を進めたいと考えています