トピックス
- 研究
- 2022
若手研究者紹介:島添 健次 特任准教授
若手研究者紹介:066
バイオエンジニアリング専攻 高橋研究室 島添 健次 特任准教授
【経歴】
2004年 東京大学理学部生物学科 卒業
2006年 東京大学大学院工学系研究科システム量子工学専攻
2009年 東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻 博士(工学)
2007年4月 - 2010年3月 日本学術振興会特別研究員(DC2, PD)
2010年4月 - 2013年3月 東京大学大学院工学系研究科 特任研究員
2012年11月 - 2013年1月 ミュンヘン工科大学 訪問研究員
2013年4月 - 2017年9月 東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻 助教
2017年10月 - 2021年3月 科学技術振興機構 「量子生体」領域 さきがけ研究者
2017年11月 - 2020年3月 東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻 特任講師
2020年4月 - 東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻 特任准教授
【研究について】
普段あまり気にかけることがないかもしれませんが、我々の住む環境・世界には目に見えない高エネルギーの光や粒子がたくさん存在しています。その中でもエックス線やガンマ線、陽電子はその特性を利用して、体内の臓器や構造・分子の動態や病気の症状を可視化・診断するためにすでに医学で日常的に使われていますし、高いエネルギーを利用してエックス線・ガンマ線・重粒子等を用いた様々な高度治療が行われています。
このような高エネルギーの光や粒子を精密に計測・制御する量子計測技術やセンシング技術は直接そのまま医療診断装置の高性能化につながるだけでなく、新たな原理の考案によりこれまでに無い医療装置を創り出すことも可能です。開発した計測技術は環境や物理・宇宙の計測にも使うことが可能で、新たな物理現象や素粒子の特性・現象の発見は、更に新たな医学の可能性を拓くことにつながる魅力ある研究領域です。最近ではガンマ線を用いて局所の化学状態を可視化する技術などを開発してきました。
研究室では、①原子核や素粒子、光の性質を利用した新量子計測原理、センシング技術の研究、②核医学・生命科学・診断治療技術への応用、 ③環境、原子核物理・放射線科学の研究を進めています。
【今後の抱負】
原子核や素粒子、高エネルギーの光・粒子の巨大なエネルギーをうまく利用・制御する研究は開拓の余地がたくさん残されており、物理・化学・生命科学にまたがる複数の専門家の協力が必要です。自ら考案したオリジナルのアイデア・技術と原理に基づく研究を様々な分野の研究者と協力して推進していく所存です。
【URL】
高橋研究室:http://spiny.t.u-tokyo.ac.jp/
Researchmap : https://researchmap.jp/shimazoe