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機械工学科 村田 耀さん(B4:研究当時)が日本機械学会関東支部 第58回学生員卒業研究発表講演会Best Presentation Award(学生優秀発表賞)を受賞されました

 

2019年3月18日、機械工学科 村田 耀さん(研究当時 学部4年生)が日本機械学会関東支部 第58回学生員卒業研究発表講演会においてBest Presentation Award(学生優秀発表賞)を受賞されました。

この賞は、同学会において優秀な口頭発表を行った学生員に対して贈られる賞です。


 

受賞された研究・活動について

講演タイトル:超音速ジェットとオリフィス板の干渉による音場 ー吸音材の装着による影響ー
講演概要:超音速ジェットは、それ自体が大きな音の発生源となることが知られており、様々な場面で問題となっています。その一つに、ロケット打ち上げ時に発生する音の問題があります。
ロケット打ち上げ時には排気噴流によって巨大な音圧を持つ音が発生することが知られており、これらの音はロケット上部を加振し、搭載されている人工衛星等の精密機器の故障を引き起こす可能性があります。そのため、これらの音を低減することが求められますが、この打ち上げ時の音場に関する基礎的な研究は進んでいません。
そこで、本研究では打ち上げ時の状況を、超音速ジェットとオリフィス板(単純孔空き板)を用いた単純なモデルで再現し、実験を通し音場の特性への理解を深めました。この際、音場を軽減するアプローチとして吸音材に目をつけ、発射台を模したオリフィス板の一部に吸音材を装着して実験を行いました。その結果、吸音材による音場の軽減効果が見られ、吸音材の有用性が確認されました。その一方で、気流がもたらす吸音材の性能低下などの影響も明らかになり、今後は吸音材の配置の仕方や種類など、まだまだ研究の余地があると考えられます。
本研究を通し、より大きなスケールでの模型試験、そしてやがては実際のロケット打ち上げにつながるような知見が得られたと思っております。

<今後の抱負・感想>
このような賞をいただけたことを大変光栄に思います。日頃からご指導いただいております東京大学機械工学専攻の金子成彦教授、共同研究先であるJAXAの石井達哉博士に深く感謝いたします。また、JAXAの職員の皆様や研究室のメンバーなど、本研究を行うにあたりお世話になったすべての皆様にも感謝いたします。今後はより一層研究活動に精進し、社会に貢献できるように励んでいきたいと思っております。