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【高校生限定】テクノサイエンスカフェ・参加者募集のお知らせ


  • 第34回 東大テクノサイエンスカフェ・メタバース工学部 合同企画

「最先端の化学・生命・物理の研究を体験してみよう!」開催のお知らせ

 

東京大学工学系研究科のアウトリーチ活動のひとつである「東大テクノサイエンスカフェ」。今回は高校生限定企画として、「最先端の化学・生命・物理の研究を体験してみよう!」を、次の日程で開催いたします。

 

「工学」と一言で括ってしまうのはもったいないほど、東京大学 大学院工学系研究科では日々、多岐に渡る研究が行われています。今回は、進路を考え始める高校生に向けて、最先端の研究を体験することで「工学」をより具体的に、もっと深い興味を持ってもらえたら、との思いから、「化学」「生命」「物理」の3分野・6研究室にご協力を頂き、各研究室でワークショップを開催することになりました。研究室体験のできる貴重な機会です。皆様のご応募をお待ちしております。

 

参加ご希望の方は、以下の内容を最後までお読みになりご確認の上、お申し込みをお願いいたします。

(申込受付期間:6月20日(火)~7月12日(金)12:00)

 

●第34回 東大テクノサイエンスカフェ「最先端の化学・生命・物理の研究を体験してみよう!」

開催日時:2023年8月5日(土)13:00から

参加対象者:高校1-3年生 募集人数:各研究室5名から6名  ※申込者多数の場合は抽選により参加者を決定します。

参加費:無料

 

【今回の研究内容・参加研究室】

 A(化学)「光と相互作用する高分子機能素材をつくろう」
   
加藤研究室(担当:福島 和樹 准教授、坂本 健 助教、内田 淳也 助教)

 

高分子は生物の体を構成する素材であり、さらには身のまわりにある様々な製品、スマートフォンなどの電子機器、自動車や飛行機などの輸送機器、マスクや飛沫防止板、人工臓器などの素材として活躍しています。また、液晶は分子が並んでいながら流動性を示す固体と液体の中間状態にある物質で、生命における分子状態とも関係しています。液晶となる素材は、表示デバイスのディスプレイだけでなく化粧品や5G技術にも応用されています。今回の体験実験では、この液晶の性質を示す代表的な分子を観察したり、温度などによって色が変化する液晶高分子を実際に用いて、それらが光と相互作用し、構造色機能を発揮する様子を体験してみましょう。

加藤研究室 URL:http://kato.t.u-tokyo.ac.jp/index.html

 B(化学)「フッ素の力を体験してみよう」
   
フッ素有機化学、分子界面工学研究室合同(担当:川口 大輔 特任教授、伊藤 喜光 准教授)

 

水および油を“はじく”性質、すなわち、撥水性・撥油性は、衣服・スマホ・クルマなど身の回りのあらゆるモノに汚れをつきにくくさせています。多くの材料は撥水性または撥油性のどちらか一方の性質しか有しませんが、フッ素系高分子は両方の性質を有した特異な材料です。本テーマでは、皆さんにこのようなフッ素の特別な力を体験してもらいます。まずフッ素系高分子膜を調製し、滴下した水滴および油滴の形状を評価します。それらの形状から表面自由エネルギーを算出します。身の回りの様々な高分子材料についても同様に表面自由エネルギーを算出し、比較することで、フッ素系高分子表面が撥水性・撥油性を示す要因について考察します。

フッ素有機化学研究室 URL:https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kawaguchi/index.html
分子界面工学研究室 URL:https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/InterfaceMolEng/JP/

 C(生命)「体を守る分子の働きをスナップショットで捉えてみよう」
   
岡本研究室(担当:古畑 隆史 助教)

 

私たちの体は、たくさんの分子の緻密な関わり合いによって成り立ち、がんなどの病気から自分を守るための洗練された仕組みを備えています。特に、体を作る重要な分子であるタンパク質は、お互いにくっついたり離れたり、結合を繰り返すことで、体の健康を保つための分子のネットワークをコントロールしています。そこで、本テーマではタンパク質の結合に焦点を当て、それをスナップショットで捉えて調べるための最先端の化学について実験を通して学んでもらいます。そして、タンパク質の働きがどのように私たちの体を形づくり、病気から守っているのか理解を深めてもらいます。

岡本研究室 URL:http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/okamoto/

 D(生命)「神経ネットワークの刺激を体験してみよう」
   
神経細胞生物学研究室(担当:平林祐介准教授 壷井 將史 助教)

 

私たちの脳内では神経細胞が非常に複雑かつ緻密な回路を形成しています。驚くべきことに、マウス脳から取り出してディッシュ上で培養した神経細胞もお互いに接続し脳内のような神経回路を形成します。この回路を情報が伝わる時には、細胞内のカルシウムイオン濃度がミリ秒単位でダイナミックに変化します。本テーマでは、神経細胞を電気刺激した時のカルシウムイオン濃度の変化を高速撮影可能な最新鋭の顕微鏡を用いて捉えます。

神経細胞生物学研究室 URL: http://webpark2042.sakura.ne.jp/WordPress/jp/

 E(物理)「光の速さを体験してみよう」
   
先端加工学研究室(担当:伊藤 佑介 講師)

 

強い光を材料に照射すると、ピコ秒(1ピコ秒は1兆分の1秒)~ナノ秒(1ナノ秒は10億分の1秒)という非常に速い時間スケールで、様々な物理現象が生じます。たとえば、強い光がガラスのような透明な材料の中を進むとき、光の進行に伴ってピコ秒未満の時間で自由電子が発生し、その瞬間だけ金属のように振る舞います。また、その後ナノ秒の時間スケールでは、衝撃波が発生し材料内部を高速で伝搬します。今回の研究体験では、光が材料の内部を進んでいく様子を一緒に撮影して、光の速さを体験するとともに、光の伝搬に伴って生じる様々な物理現象を観察し、考察します。


先端加工学研究室 URL:https://www.mfg.t.u-tokyo.ac.jp/

 F(物理)「マザーマシンによる超精密加工を体験しよう」
   
中尾・長藤・趙・木崎研究室(担当:木崎 通 講師)

 

すべての工業製品は工作機械に由来しています。製造される製品の精度は工作機械の精度に大きく依存します。そのため、極めて高い精度が必要とされます。通常、精度はマイクロメートルのオーダーで求められますが、力による変形、振動、熱変形など、誤差を増加させる要素はたくさん存在します。今回、最新の研究と関連付けながら、これらの要素がどのように加工誤差を拡大するかについて、理論と実験の両方からアプローチし、詳しく明らかにします。さらに、参加者には工作機械を用いて金属部品を実際に作成してもらいます。一見頑丈に見える工作機械でも、マイクロメートルレベルで見ると、その“柔らかさ”が“豆腐”のように感じられることを体感してもらえればと思います。

中尾・長藤・趙・木崎研究室: https://www.hnl.t.u-tokyo.ac.jp/

 

■申し込み方法

申し込み期間中に、下記【申し込み・参加に関するお願い】をお読みになりご確認の上、申し込みフォームよりお申し込みをお願いいたします。参加希望者が多数の場合は、広報室にて参加者を抽選・決定します。当選者にのみ、広報室より7月12日(水)に、メールにてご連絡いたします(外れた方への連絡は行いません)。

 

【申し込み・参加に関するお願い】

・登録するメールアドレスは、必ず連絡の取れるものを登録してください。迷惑メールの設定等されている方は「kouhou@pr.t.u-tokyo.ac.jp」のメールが受信されるように設定を行ってください。

・抽選結果に関するお問い合わせはご遠慮ください。

・お申し込みはお一人様一回限りとします。複数回お申し込みの場合は、対象外とします。

・申込時にA-Fの中から、第三希望まで選択してください。

・イベント当日は当選者のみの参加とし、保護者等の同伴はお断りいたします。

・イベント参加中の撮影はお控えください。

・当イベントは対面での開催となります。感染症発生等、諸般の事情により中止となる場合もございますので、ご承知おきください。

・当イベントは日本語のみの対応となります。当日のガイダンスおよび研究・実験に関する注意事項等を含め、通訳を介さず日本語理解が可能である方の参加を推奨します。

・広報室ではイベント当日、各研究室をめぐり、当日の様子を撮影する予定です。撮影したものを工学系HP等に開催報告として掲載する場合もあることをご了承ください。

・当日のスケジュール、持ち物、その他詳細は、参加決定者に別途、メールにてお知らせいたします。

 

 

主催:東京大学大学院工学系研究科・メタバース工学部

後援:ボーイング

 

お申し込みは締め切りました。

応募多数につき抽選となりますので、当選された方にのみ、7月12日中にお知らせいたします。

 

 

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