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建築学専攻 佐伯 直彦さん(M2)、栗原 諒 特任研究員、丸山 一平 教授がセメント協会論文賞を受賞されました

 

2023年5月18日、建築学専攻 佐伯 直彦さん(M2)、栗原 諒 特任研究員、丸山 一平 教授がセメント協会論文賞を受賞されました。

セメント協会論文賞(PDF)

 

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セメント協会論文賞

セメントおよびコンクリートに関する学術上、技術上の進歩発展に資するため、1972年(昭和47年)に設けたものです。過去2年間にセメント・コンクリート論文集に掲載された論文の中から、論文賞選考委員会の審査を経て、学術的・実用的な価値が高く、かつ独創的・先進的研究と認められた論文を選考し、論文賞を授与しています。論文賞の表彰式(授与式)はセメント技術大会(毎年5月頃・東京)で行い、論文審査委員長より選考理由が紹介され、協会より表彰状と副賞が受賞者へ授与、続いて受賞者による記念講演が行われています。
(協会HPより抜粋)https://www.jcassoc.or.jp/kenkyuujo/02_gijutushien/0203_ronbunsyou.html

 

受賞された研究・活動について

タイトル:赤外分光法を用いた大気二酸化炭素濃度下におけるセメント硬化体表面の炭酸化反応の湿度依存性に関する分析
概要:現在、コンクリートの生産においてCO2が多く排出されることから、コンクリートセクターにおいてカーボンニュートラル化は喫緊の課題となっています。従来コンクリートとCO2の相互作用は、中性化あるいは炭酸化として、内部の鉄筋腐食につながるわるい現象として捉えられましたが、近年ではCO2を固定化するポジティブな面もあるとして多くの研究が行われています。本研究は自然環境における炭酸化進行現象についての解明を目的として、異なる湿度環境下におけるセメントペーストの炭酸化現象について、セメントが水と反応してできた水和物の炭酸化現象を赤外分光法で経時変化をおってその反応速度について議論したものになります。


今後の抱負・感想

セメント硬化体のCO2固定量算出には、今回検討した化学反応速度とともに、構造物内の微細構造と物質移動をさらに明らかにしていく必要があります。また、高炉スラグやフライアッシュなどの混和剤を含んでいる場合は反応系が変化するので、その調査も行いたいです。まだまだ解明していくことが多いので、引き続き研究を行っていきたいと思います。