化学生命工学専攻 山岸洋さんが、国際学会10th International Symposium on Macrocyclic and Supramolecular Chemistryにおいて優れたポスター発表者に対して Springer 社から贈られる Springer Poster Prize を受賞されました。
<受賞された研究・活動について>
戦略的な分子設計により分子の自発的な集合構造構築を目指す自己組織化と呼ばれる手法は、従来のトップダウン的手法では制御困難であった 10 nm より小さな微細構造を作製できることから注目を集めています。我々は、新規に設計した有機分子と金属イオンを混合することで直径 7.5 nmという微細なナノチューブが構築できることを報告しております。今回このチューブ構造内部において、10回回転対称という高い対称性を持つ環状分子が、らせんという非対称な構造モチーフを形成していることを発見しました。さらに、光学活性分子を共存させることで、らせんの向きを右巻きまたは左巻きに偏らせることに成功しました。
<今後の抱負・感想>
この度はポスター賞を賜ることができ、光栄に思います。今後もこの賞に恥じぬよう邁進してまいります。また熱心にご指導ご鞭撻頂いた相田卓三教授、ならびに研究室のみなさまにこの場を御借りして厚く感謝申し上げます。