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システムデザイン研究センター 肥後昭男 特任講師、落合幸徳 特任研究員、三田吉郎 准教授が電気学会センサ・マイクロマシン部門 部門大会第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにおいて優秀技術論文賞を受賞されました

 

2021年11月11日、システムデザイン研究センター 肥後昭男 特任講師、落合幸徳 特任研究員、三田吉郎 准教授 が電気学会センサ・マイクロマシン部門 部門大会第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにおいて優秀技術論文賞を受賞されました。

 

 

電気学会センサ・マイクロマシン部門 部門大会第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム優秀技術論文賞
電気学会センサ・マイクロマシン部門 部門大会第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにおいて、優れた研究内容、発表を行った36歳以上の口頭発表に対して贈られる賞です。今回は、ファイナリスト9件が当日に発表され、その中から最優秀技術論文賞1件、優秀技術賞4件が選ばれました。企業単独または大学と企業の共同研究グループの受賞が主であり、大学単独での受賞は本件のみでした。

 

受賞された研究・活動について
可変成形ビーム/キャラクタープロジェクション電子線描画を用いた凹面構造によるナノギャップ形成

ポイントビームを用いた電子線描画は超高精細ナノパターンの描画が可能であるが描画速度に難がある。逆に、可変成形ビーム(VSB)法はパターンを矩形近似して描画するため高速描画が実現できるがナノパターン形成、特にナノギャップの形成において間が詰まってしまうなどの問題がある。そこで、本研究では初期の描画パターンから生じる問題を把握し、逆問題を解くことでナノギャップの形成に成功した。今後、機械学習などを取り入れていけばよりパターン精度の高い描画が実現できる可能性がある。

 

今後の抱負・感想
超高速・高精細電子線描画を用いたナノ構造作製手法に関する最近の研究を評価して頂き誠に光栄に存じます。世界各国で開発競争が過熱している半導体製造分野において、文部科学省ナノテクプラットフォーム事業およびマテリアル先端リサーチインフラ事業において共有装置である武田先端知ビル内微細加工拠点が有するキャラクタープロジェクション手法を用いたアドバンテスト社製電子線描画装置F7000S-VD02を利用したナノ構造作製手法の開発は今後の日本の半導体研究をけん引する可能性を秘めていると確信しています。今後もこの装置を用いた唯一無二の描画手法を数多く提案し、東大発・世界初の半導体製造プロセスの開発をけん引していきたいと思っております。