プレスリリース

社会連携講座「物質サーキュレーション建設学講座」を開設 ~産学連携により、サーキュラーエコノミー対応型建設システムを構築~

 

国立大学法人東京大学大学院工学系研究科<研究科長 加藤泰浩>と清水建設㈱<社長 井上和幸>は、地球資源を考慮したサーキュラーエコノミーに資する物質循環型建造物の構築を研究テーマとする社会連携講座「物質サーキュレーション建設学講座」を101日に開設しました。

 

大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした従来の経済システムに代わる持続可能な経済システムとして、製品、素材、資源の価値を可能な限り長く保全・維持し、廃棄物の発生を抑制するサーキュラーエコノミー(循環経済)が世界的に注目されています。本講座では、循環経済の社会実装に最大限貢献する建造物の設計・施工システムの確立に向けて、大量の地球資源が投入される建設行為が地球上の元素・物質資源に及ぼす影響を定量化し、元素・物資の持続的循環に適した建設材料・建設工法の研究開発に取り組みます。併せて、建設分野における物質循環・循環経済の構築を主導し、国際的に活躍する人材の育成に取り組みます。

 

<取組内容>

・建造物の構築に用いる無機建設材料の主要構成元素であるCaSiAlFeなどの循環を追跡・予測するシミュレーションモデルを研究開発するとともに、元素・物質の持続的な循環性の評価指標を提案し、シミュレーションモデルを活用して、環境的にも経済的にも無理なく元素・物質を流通・循環させる元素・物質循環型建造物の実現を目指します。

・また、元素・物質循環性が高くリサイクル・リユースが可能な新たな建設材料・部材とその接合方法を研究開発します。さらに、建設材料・部材の用途に応じて複数の機能を実現でき、かつ性質・形態を容易に変化させることができる素材(万能素材)をマテリアルサイエンス・ナノテクノロジーに立脚して研究開発するとともに、それらを用いた建設材料・部材の実用的な製造方法を研究開発します。

 

<設置期間>

2023年101日~2027331

 

<研究担当教員>

野口 貴文(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻・教授)※研究代表者

丸山 一平(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻・教授)

村上 進亮(東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻・教授)

相田 卓三(東京大学卓越教授・国際高等研究所東京カレッジ)

 

<社会連携講座の全体イメージ>

 

fig01

以 上

 

 

 

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