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東京大学大学院工学系研究科のレ デゥック アイン 助教、東京工業大学工学院のファム ナム ハイ 准教授、東京大学大学院工学系研究科の田中 雅明 教授は、高速電子デバイスに使われるIII-V族化合物半導体(InAs)に鉄(Fe)原子を添加した混晶半導体(In,Fe)Asを作製し、(In,Fe)AsがN型(電流を担うものが電子である物質)で強磁性を示す(磁石になる)と同時にその伝導帯(電子キャリアが存在するエネルギー帯)に大きな自発的スピン分裂が生ずる(電子がもつスピンが上向きか下向きかによって大きくエネルギーが異なる)ことを見出しました。このような半導体において現れる強磁性、N型かつ大きくスピン分裂した伝導帯構造の観測は初めてであり、固体物理学に新しい知見を与えると共に、スピン自由度を利用した半導体デバイスへの応用に道を開くものと期待されます。
プレスリリース本文:PDFリンク
Nature Communications:http://www.nature.com/articles/ncomms13810
東京工業大学:http://magn.pe.titech.ac.jp/lab/?p=896
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