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原子力国際専攻 李碩さん(D3)が「優秀学生賞」を受賞されました


2022年3月18日、原子力国際専攻 酒井研究室 李碩さん(D3)が、化学工学会第87年会において「優秀学生賞」を受賞されました。

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化学工学会第87年会「優秀学生賞」
化学工学会第87年会において、優れたポスター発表に対して贈られる賞です。

受賞された研究・活動について

ディープラーニングを用いた低次元化モデリングの大規模流動層シミュレーションへの応用

大規模システムの数値シミュレーションは、一般的に計算コストの爆発的な増加に悩まされています。この問題を解決するために、近年、システムの複雑性を軽減するため、低次元化モデル(ROM)が注目されています。本研究では、流動層内の大規模シミュレーションのために、ディープラーニングを用いた低次元化モデルフレームを開発しました。本フレームワークでは、ランチョスPOD法を用いて、縮小基底の集合を生成します。次に、長・短期記憶(LSTM)リカレントニューラルネットワークアーキテクチャを用いて、POD係数の時系列予測能力を利用します。このフレームワークでは、ROMを生成するために基礎となる支配方程式に関する事前情報必要ありません。本論文で提案するフレームワークは、流動層における詳細な流れの特徴を正確に予測し、物理変数の精密なフィールドを提供することが示されます。また、計算コストを数桁削減することができます。このフレームワークは、大規模シミュレーションにおけるリアルタイムシミュレーションや最適化設計に大きく貢献することが期待されます。

今後の抱負・感想
この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。私の研究室のすべてのメンバー、特に段広涛博士と指導教官の酒井幹夫先生に心から感謝したいと思います。今後も、数値シミュレーションに全力で取り組んでいきたいと思います。