【工学部/工学系研究科】 トピックス

バイオエンジニアリング専攻 ウタミ ティアさん(D3)が学生論文コンテストにおいて銅賞を受賞されました

 

2022年12月18日、バイオエンジニアリング専攻 ウタミ ティアさん(D3)が世界組織工学および再生医学会・アジア太平洋支部の学生論文コンテストにおいて銅賞を受賞されました。

 

ウタミティア_
世界組織工学および再生医学会・アジア太平洋支部 学生論文コンテスト
アジア・太平洋地域における組織工学・再生医学の学生の研究活動を奨励するために設けられたものです。研究発表とディスカッションセッションでの審査員からの質問に対する回答が優れていることが評価されました。銅賞は、論文コンテストに参加した学生のうち、審査員による評価が高い方から5位と6位に贈られました。

受賞された研究内容・活動について
肝臓移植は末期慢性肝疾患を治癒するための唯一の治療法ですが、ドナー不足が大きな障害となっています。近年のバイオエンジニアリング技術の進歩が可能としてきているヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)から自己組織的に誘導される肝オルガノイドは、臨床応用のための有望な代替肝組織として期待されています。しかし、形成された組織が依然として未熟であり機能が低いことが問題でした。ここでは、hiPSCs由来の表面抗原の一つであるCPM陽性の肝前駆細胞集団(CPM+ LPCs)から、酸素透過性材料で作成したマイクロウェル構造を用いて均質な肝オルガノイドを作製すると共に、細胞への直接酸素供給を行うことで成熟度の向上を目指しました。一連の実験を通じて、細胞への酸素供給の改善が、異なる細胞集団からなる高度に成熟した均一な肝オルガノイドの効率的な作製に極めて有効であることを明らかにしました。

今後の抱負・感想
次のステップとして、内部に血管網を配備したより複雑な肝臓オルガノイドを構築するために、非実質細胞を含めることが必要です。このようなオルガノイドをヒトへの移植や人工肝臓デバイスでの治療に使用するために、急性あるいは慢性肝不全を患った動物を用いた前臨床試験に使用した一連の検討を進めます。