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学部退職教授懇談会が開催されました(2022年10月13日)

 

2022年10月13日(木)に工学部退職教授懇談会が、布施 孝志 教授(社会基盤学科)の司会で開催されました。昨年まで2年連続オンライン開催でしたが、今年はハイブリッド開催となり、対面で退職教授9名、現職教員17名、オンラインで約50名のご参加をいただきました。まず精密機械工学科の伊藤 寿浩 先生の開会の辞では、学部の講義が原則対面に戻った一方、教授会、専攻長会議は完全オンラインとなったことなど、ポストコロナに向けた新しい形に移行しつつある工学部の現状の報告がありました。

染谷 隆夫 工学系研究科長・工学部長より、歓迎の挨拶と、懇談会が就任後初めてハイブリッドで開催され、退職教授の先生に直接お会いできる喜びの言葉が述べられました。また、次々と精力的に打たれている多彩な施策のあらましの紹介がありました。

加藤 泰浩 副研究科長からは、研究力強化及び社会連携活動について報告がありました。科研費獲得支援が実を結び、シニア、若手教員ともに実績を上げていることなどが紹介されました。また、主に高校生に向けた「東大工学部のリアル」がハイブリッド形式で行われ、計1300名に及ぶ参加を得、非常に盛り上がった企画となった旨、報告されました。さらに、社会連携講座10倍計画、メタバース工学部など、現執行部の目玉施策が盛りだくさんに紹介されました。

鈴木 雄二 副研究科長からは、大学院入試が一昨年完全オンライン、昨年ハイブリッド、今年原則対面となっている状況の説明に引き続き、工学部での英語教育の強化施策についての報告がありました。特に、英語検定試験ITEPは進学生の80%が受験しているとのことでした。また、留学、国際交流のための施策と、WINGSを中心とした大学院生の経済支援などが報告されました。

霜垣 幸浩 副研究科長からは、研究科の財務状況、スペース問題、大学債、建物改修の現状と計画、電気代高騰問題などについての説明がありました。大学債を利用した安全安心キャンパスの構築や、1号館のドリーム講義プロジェクトなどの新たな取り組みが強調されました。

引き続いて、退職教授の先生方を代表し、石原 研而 名誉教授(土木工学科、社会基盤学科)と藤原 毅夫 名誉教授(物理工学科)のお二人よりご挨拶を賜りました。石原先生は、土木工学科ひいては工学部の源流ヘンリー・ダイアー先生にまでさかのぼる歴史的なお話を披露されたのち、現執行部が打たれている施策の数々を頼もしく思うとのお言葉で締めくくられました。藤原先生は、退職後17年間、大学総合教育研究センター、情報理工学研究科で数学教育に関するお仕事をされてこられましたが、工学部の数学教育も最後はヘンリー・ダイアー先生に行きつくというお話をされ、両先生のお話の共鳴が非常に印象的でした。また、藤原先生は近年の大学ランキングの低下を心配しておられましたが、英語化、国際化などの工学系研究科の取り組みを高く評価され、今後も継続して行けば必ずや回復するであろうと、明るい見通しとともに継続の重要性を強調されました。

閉会にあたって、出口 敦 新領域創成科学研究科長(都市工学科)が、新領域での施策の簡単な紹介と、退職教授の各先生方のお話、励ましを我々の変革の原動力としていきたいとの抱負が述べられました。最後に司会の布施教授より、参加者への感謝と、来年度の完全対面への期待が述べられ、閉会となりました。

(報告:物理工学専攻教授 岩佐 義宏)