2021年10月9日、工学系研究科 物理工学専攻 博士1年の大野 瑞貴さんが日本物理学会2021年秋季大会にて、学生優秀発表賞(領域4)を受賞されました。
<受賞された研究・活動について>
研究タイトル : 「磁性ワイル半金属EuCd2Sb2の薄膜化と巨大異常ホール効果の観測」
概要 : 磁性ワイル半金属EuCd2Sb2の単結晶薄膜を初めて作製し、成膜条件の制御及び電界効果によってキャリア密度の低減に成功しました。その結果、バルク単結晶よりもはるかに大きい12%の異常ホール角の観測に成功し、さらにフェルミ準位のワイル点通過に伴う異常ホール角の増減を観測しました。本研究は、キャリア密度の低い磁性ワイル半金属を用いることでフェルミ準位依存性を検証できることを示唆しており、今後の新奇相の開拓に繋がると期待されます。
<今後の抱負・感想>
研究成果が認められ、このような名誉ある賞を頂けたことを大変光栄に存じます。丁寧なご指導と素晴らしい研究環境を用意して下さった川﨑雅司先生と打田正輝先生、また共同研究先の皆様に深く感謝いたします。今後とも物性物理の分野に貢献できるよう尽力して参ります。
受賞機関ホームページ:http://www.r4.div.jps.or.jp/studentawards.html