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工学部長・工学系研究科長 新年メッセージ

 

工学部長・工学系研究科長メッセージ

 

 

 
 工学系研究科長の染谷隆夫です。新年を迎えるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 
 工学系研究科では、ウイルス感染症の影響が深刻化する中、「感染リスクを限りなくゼロに近づけながら、人々の活動を限りなく100%に近づける」を目標に掲げてきました。その達成に向けて努力を重ねている構成員のみなさんに感謝します。また、関係者のみなさまのご理解とご支援に御礼申し上げます。
 
 工学は真理の探究にとどまらず、社会課題の解決にまで挑戦するための学問体系です。いま、人々のくらしは困難な状況にあります。社会の傷みを我が事として受け止め、その解決に向けて工学ができることは何かを構成員のみなさん一人ひとりがこれからも考え続け、そして実行して頂きたいと思います。
 
 感染症対策に加えて、工学が直ちに取り組むべき社会課題は山積しています。例えば、高齢化社会においてQuality of Lifeを高めること、気候変動で大規模化する自然災害へ備えること、そして脱炭素社会の実現です。昨年、日本は「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」ことを宣言しました。経済と環境の好循環を作り出すために、革新的再生可能エネルギーやカーボンリサイクルなどイノベーションの創出が不可欠です。また、より良い社会の実現に向けて人々の行動変容を促すには、デジタル革新による新しい社会の仕組みづくりも必要です。そのため、基礎科学力の強化は言うに及ばず、従来の工学の枠を超えて、大学の総合知を最大限に活用する必要があります。工学系研究科は、ダイバーシティーの推進を加速して、多様な価値観や様々な専門性を有する人々の知を結集していきます。そして、私は、みなさんと力を合わせて、構成員の幸福度が世界一高く、学びやすく働きやすい教育研究環境の実現を目指して参ります。
 
 本年が、みなさんにとって、より良い一年となることを願っております。