プレスリリース

イオンモールと東京大学大学院工学系研究科で社会連携講座を開設 ~多様な主体が連携するサステイナブルな地域共生型サービス・交流・行動システム~

 

イオンモール株式会社と東京大学大学院工学系研究科は、協働で地域全体でのカーボンニュートラルへのエネルギー転換と地域住民の行動変容を促すことを実現し、地域住民の満足度の向上と持続可能性を両立するサービス・交流・行動解析システムの開発を実施するために社会連携研究を始めます。

 

【取り組みの背景と目的】

イオンモール株式会社は、イオン脱炭素ビジョンに向けて、2025年までに当社が運営・管理する国内約160モールで使用する電力を再エネに転換することを目標としています。

さらに、各地域での再エネ直接契約による実質COフリー電力調達から地産地消の100%再生可能エネルギーに転換するために、2022年秋から太陽光発電施設「まちの発電所」の稼働を開始しました。また、従来のV2Hから進化したV2AEONMALL(車からイオンモール)を推進しています。家庭で発電した電力(余剰電力)を電気自動車(EV)でモールに放電、放電量に応じて環境貢献指数の見える化やポイントなどを進呈し、お客さまの行動変容を促します。なお、V2AEONMALLは2023年春から稼働予定です。

東京大学大学院工学系研究科は脱炭素社会を推進する先導的な地域の実現を科学的に支援するための産官学民の社会連携研究を進めています。地域を診断する持続可能性指標やライフサイクルアセスメントなどの手法を活用しつつ、地域で脱炭素を実現するための長期的な未来の目標を定量的に明らかにするツールを提供して、多主体が連携する科学的な行動計画の立案をサポートしています。

今回、日本の代表的な大都市圏の郊外都市である埼玉県越谷市と連携しつつ、越谷レイクタウンとその周辺エリアで、具体的に地域を評価して持続可能な街づくりを先導するモデル事業、地域連携システムの実現と検証に取り組み、それをそのほかの地域、モールに展開していきます。

 

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【社会連携講座名称】

多様な主体が連携するサステイナブルな地域共生型サービス・交流・行動システム

 

【研究目的】

・地域全体でのカーボンニュートラルへのエネルギー転換と地域住民の行動変容を促すための地域の評価、将来目標の設定、そこへ到達するための代替的なロードマップの構築、具体的な先導計画・評価プロセスを社会実装研究を通じて構築する。

・住民、自治体、企業のステークホルダーと学生、大学院生が連携する社会実装型の教育の機会を構築することにより、課題解決のアクティブ学習の機会を形成する。

 

【研究概要】

大型商業拠点施設と地方自治体が連携することによる地域の脱炭素社会・循環型経済の実現を目指し、持続可能な地域活性化を実現する地域施設を計画するシステムを構築する。その上で、多様な利用者・地域住民の満足度を最大化するサービス・交流・行動の評価指標と、それを向上するプロセスを構築し、社会実装研究を通じて検証する。

 

【設置期間】

2022年10月 ~ 2025年9月

 

【社会連携講座教員】

東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻長 藤田 壮  教授

東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻  栗栖 聖  准教授

東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻  林  徹  助教

東京大学 未来ビジョン研究センター      堀 啓子  特任助教

 

 

 

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