プレスリリース

テクノプロ・デザイン社と東京大学 医用精密工学研究室(佐久間研究室)が共同研究を開始 ~人体表面に巻き付け可能なフレキシブル超音波プローブを持つ超音波医用画像計測システムを開発~ : 医用精密工学研究室 佐久間一郎教授ら

 

株式会社テクノプロ(以下「テクノプロ」)の社内カンパニーであるテクノプロ・デザイン社(以下「テクノプロ・デザイン社」)と東京大学 大学院工学系研究科 医用精密工学研究室(佐久間研究室)は、2019年3月29日に共同研究契約を締結しましたのでお知らせいたします。

【 共同研究の背景】
 医療現場では、患部特定の精度向上とそれによる適切な診断、そして患者への負担の少ない低侵襲な治療が求められますが、現状の超音波診断装置で用いられている剛体のプローブ(探触子)は空気による減衰・反射などを避けるために体表にゲルを塗布した上で体に強く押し当てる必要があり患者に大きなストレスを与えてしまうことに加え、体に固定することが難しく経時的なモニタリングができないといった課題がありました。また、人体深部での解像度を上げるために素子数を増加させるとプローブが大口径化してしまい体表に密着させることが難しくなるなど、剛体プローブを用いた従来の生体モニタリングにはまだ多くの制約が残されています。

 佐久間一郎教授が率いる東京大学 大学院工学系研究科 医用精密工学研究室は、医学と工学の融合による先端精密医療技術開発を推進しており、上記の課題解消のために、人体の曲面に直接フィットするフレキシブル超音波プローブを用いることで患者にストレスを与えることなく高精細な画像を取得し、経時的モニタリングを可能にする新たな医用画像計測システムの開発に向けた研究を行っています。

 テクノプロ・デザイン社は、自社に所属する機械分野、電気・電子分野、組込制御分野のエンジニアがこの研究に参加し、産業界で数多くの研究開発プロジェクトを通じて培った技術と経験を活用することが社会的に大きな意義を持つこの研究の推進に役立つと考え、共同研究契約の締結を決定しました。

 また、この共同研究では、最先端分野で研究開発を行うメーカーやICT企業などのプロジェクトに参画する際に有益な、企画・構想段階からのマネジメント力の向上および通常のビジネス活動で接することのない異分野の技術・知識の獲得なども期待できることから、テクノプロ・デザイン社のさらなる成長に向けた技術力の強化および人材の育成にもつながるものと考えています。

 

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