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助教 大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 / 次世代知能科学研究センター 人間的知能部門 / 工学部 機械情報工学科|生活システム工学研究室(二瓶研究室)

研究について
私が目指しているのは、「人と人、人と社会をつなぐAI」です。人とロボットの関わりを研究するヒューマン・ロボット・インタラクションを軸に、AIを介したコミュニケーション支援に取り組んでいます。心身の健やかさや人とのつながりも含めた「よりよく生きられる状態」であるウェルビーイングを、工学の力で支えようとしています。
AIが利用する人の希望に応えるとき、その言葉や振る舞いは、周囲の人との関係にも影響します。例えば、自分の意見をいつも肯定してくれるAIは心強く感じられても、異なる考えに触れる機会を狭めてしまうかもしれません。そこで私は、利用する人の気持ちを受け止めながら、他者への理解や、多様な視点を踏まえた判断を支えるAIの設計に取り組んでいます。
これまでに、会話中の映像・音声・発話内容から生活の質(QOL)を推定する機械学習モデルや、意見が対立する人同士の対話を支えるAIシステムを開発してきました。また、異なる意見を示す複数のAIやロボットとの対話が、人の判断にどのような影響を与えるかを調べています。技術の性能に加え、それを使うことで人の気持ちや判断、人間関係がどう変わるのかを、人を対象とした実験を通じて検証しています。
研究室の学生たちとは、生きた苔と光を組み合わせた、手のひらサイズのデバイス「TEMOCHIMORI」も開発しています。心拍などの生体情報を光の変化で表し、自分の状態に気づき、他者と共有するきっかけを生み出すことを目指しています。人が自分自身を理解し、他者や自然とのつながりを育むための技術を、対話に限らず探っています。

紹介動画
今後の展望・抱負
今後も引き続き、誰もが自分自身の価値観や個性を大切にしながら、周りとのつながりも尊重できるよう支えるAIの開発に邁進していきたいと考えています。
そのためには、人の心身や社会の仕組みを捉える多様な専門知が欠かせません。これまで、医学、臨床心理学、理学療法学、法学などを専門とする方々と協力して研究を進めてきました。その中には、中学・高校や大学時代からの友人もいます。身近なつながりが分野を越えた研究へと育った経験は、私自身の研究の原動力です。
研究室の学生たちが掲げた「Engineering Well-being for Human beings(人がよりよく生きるための工学)」という言葉を、これからも周囲の方々や学生たちとともに形にしていければと思っています。
オフショット ―研究者の素顔を紹介―
休みの日は家族とよく近所の公園に出かけています。家族と過ごす時間も、研究に向き合う時間も大切にしたいと思っています。子どもたちが大きくなるころには、多様な人間と多様なAIが社会に混在し、便利を享受できる反面、新たな課題も生じているでしょう。その未来で、子どもたちが自分らしさを大切にし、周りの人と笑顔で過ごせるよう、研究を通じて貢献できればと思います。家族と過ごす日常から、将来どのような社会を実現したいかヒントを得つつ、毎日研究に励んでいます。
関連URL
個人HP: https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/satoshi-nakagawa
生活システム工学研究室(二瓶研究室):https://www.welbe.imi.i.u-tokyo.ac.jp/
※所属・職位は取材当時のものです。


