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- 研究
- 2020
若手研究者紹介:斉藤拓巳 准教授
若手研究者紹介:043
原子力専攻 斉藤研究室 斉藤拓巳 准教授
【経歴】
平成12年3月 東京大学工学部システム量子工学科 卒業
平成14年3月 東京大学工学系研究科システム量子専攻 修士課程 修了
平成14年4月- 平成15年3月 オランダ ワーゲニンゲン大学 留学
平成17年3月 東京大学工学系研究科システム量子専攻 博士課程 修了 博士(工学)
平成17年4月 日本学術振興会特別研究員(PD)
平成18年4月 東京大学大学院工学系研究科システム量子工学専攻 助手
平成20年4月 東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻 助教
平成22年4月 東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻 特任助教
平成24年11月 東京大学大学院工学系研究科原子力専攻 講師
平成26年3月 日本原子力研究開発機構原子力科学研究部門先端基礎研究センター任期付研究員
平成27年9月 東京大学大学院工学系研究科原子力専攻 准教授
【研究について】
高レベル放射性廃棄物の地層処分は、非常に長い半減期を有する放射性核種を含む廃棄物を我々が暮らす地上から隔離し、地下数百m以深の安定な地層中に処分するというものです。このような地層処分の安全性は実証論的に示すことができないため、科学的推論に基づき、処分システムとしての性能を評価し、処分の超長期安全性を示すことが求められます。私は、そのような地層処分安全評価のための放射性核種の環境挙動に関する研究や処分で用いられるバリア材料に関する研究を行っています。また、2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故後は、土壌や水環境中での放射性セシウムの動態に関する研究も精力的に行っています。
最近の研究トピックスは
・単パルスレーザーや放射光、中性子を用いた放射性核種の環境動態やバリア材料の物性評価の研究
・深部地下水中の有機物やコロイドに関する研究
・放射性核種や環境汚染物質の動態に関する地球化学モデリング
・DGTデバイスを用いた放射性セシウムの環境動態研究
など、処分に係る地球化学、物理化学研究を展開しています。
【今後の抱負】
個々のプロセスだけではなく、処分システム全体の安全性の評価に繋がる研究に発展させていくなかで、放射性廃棄物処分という問題の解決に貢献していきたいと考えています。
【WEB】
URL:https://webpark1860.sakura.ne.jp/