応用化学科 三橋孝司さん(B4)が、光合成セミナー2019において三室賞を受賞されました。
この賞は、光合成研究の分野横断的な発展と、若手研究者の育成に大きく貢献した三室守 京都大学教授を記念して制定された最優秀若手賞です。当該年度の光合成セミナーにおいて特に優秀な発表を行った若手研究者に与えられます。
<受賞された研究・活動について>
私の研究している光化学系I (PSI) は、光合成において重要な役割を果たしています。PSI中では6分子のクロロフィルが反応中心として働く一方で、辺縁にある90分子のクロロフィルは光エネルギーを吸収して反応中心にエネルギーを輸送するアンテナとして働いていることがわかっています。アンテナ系には、反応中心で利用できないほどの低エネルギー光の吸収も存在することが知られていますが、その吸収がどの分子によるものなのか特定はされていませんでした。
今回私は、タンパク質環境中でのクロロフィルの吸収エネルギーを理論的手法で計算し、長波長領域に強い吸収を持つクロロフィル会合体を見出すことに成功しました。
<今後の抱負・感想>
このような賞を受賞することができ、非常に驚いています。ディスカッションや発表のアドバイスをしてくださった斉藤准教授や研究室のメンバーに感謝して、今回の受賞に報いることができるようにこれからも研究を進めて行きたいと思います。
参考ページ:
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/~ohoka/photosyn_seminar/page10.html