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工学部/工学系研究科 トピックス

化学生命工学専攻 村山 駿輝さん(D2)が日本化学会 第98春季年会学生講演賞を受賞されました

 

 

化学生命工学専攻(D2) 村山 駿輝さんが、日本化学会 第98春季年会 (2018)学生講演賞を受賞されました。学生講演賞は発表内容・プレゼンテーション・質疑応答などにおいて優れた講演で、講演者の今後の一層の研究活動発展の可能性を有すると期待されるものに対して贈呈するものです。第98春季年会では、対象の講演257件の中から77件が選考されました。

 

 

<受賞された研究・活動について>
天然物中に含まれる部分構造としてデオキシプロピオナート構造(=1,3,5,...,(2n−1)-ポリメチルアルキル鎖)が知られています。従来の合成法では繰り返し単位を一つずつ構築していく戦略がとられてきましたが、一つの繰り返し単位の構築に3–6段階の反応が必要になるため、天然物の合成経路が長くなる問題がありました。
本研究では、プロピレンの立体特異的オリゴマー化を用いてデオキシプロピオナート構造の単段階構築を行いました。ジエチル亜鉛の存在下、光学活性なC2対称ジルコノセンにより不斉イソ特異的オリゴマー化が進行し、引き続く酸化反応を経てシン配置のデオキシプロピオナート構造を持つアルコールを単離しました(式1)。このアルコールはハイイロガンが分泌する蝋の合成前駆体であり、1段階での合成は過去最短です。
続いて、ジ(n-プロピル)亜鉛の存在下、CS対称ジルコノセンによりシンジオ特異的オリゴマー化が進行し、引き続く酸化反応を経てアンチ配置のデオキシプロピオナート構造を持つアルコールを単離しました(式2)。このアルコールは、オーストラリアに生息する昆虫から単離された炭化水素の合成前駆体であり、1段階での合成は過去最短です。

 

 <今後の抱負・感想>
日本化学会春季年会において学生講演賞をいただくことができ、大変光栄に思います。この賞に恥じぬよう、今後もより一層精進してまいります。ご指導いただいた野崎京子教授をはじめ、研究室の皆様に感謝いたします。