オープンイノベーション型研究・開発拠点で共同研究:鴻池運輸、東京大学と社会連携講座を開設 ―人と技術が協調して安定稼働する自動化倉庫の基盤構築を目指す―

2026/04/30

鴻池運輸株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長執行役員 鴻池 忠彦、以下 鴻池運輸)は、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(所在地:東京都文京区、研究科長:津本 浩平、以下 東京大学)と共同で、社会連携講座※1を4月より開設しました。本講座を通じて、人と技術が協調して安定稼働する物流自動化倉庫の基盤構築と、産学連携の研究による次世代のIT人材育成を目指します。

 

※1 東京大学 社会連携講座

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/research/orgs-projects/d04_07.html

 

■開設の背景

国内の労働人口減少により、物流現場の人材確保が急務となる中、BtoB物流(企業間物流)ではサプライチェーンの強化や荷主の要求への柔軟な対応が重要となっています。また、物流倉庫においては、最新のIT技術やロボットを活用した倉庫内作業の安全性・生産性の向上、データ収集・活用による倉庫管理と最適化、作業プロセスの自動化などの課題が山積しています。しかし、これらを実現するための個々の技術要素は複雑に絡み合っており、異なる技術を横断的に接続し、統合・管理する基盤技術の構築は必要不可欠です。

 

■開設の目的

本講座は、KONOIKEグループのオープンイノベーション型研究・開発拠点「鴻池技術研究所イノベーションセンター」※2(以下、技研IC)と東京大学を研究拠点とする、産学連携の取り組みです。

技研ICは、長年にわたり物流・製造・サービス業の現場で培ってきた現場ノウハウと、ロボティクス・DXなどの最先端技術を融合させる、「人と技術のハイブリッド」による持続可能な現場の実現を推進しています。一方、東京大学は、3Dスキャンとカメラ画像処理による倉庫環境のデジタルツイン構築や、人と機械の最適作業分担戦略など、物流倉庫に応用可能なテーマについて工学的なアプローチから研究に取り組んでいます。

本講座では、KONOIKEグループの物流現場の実地的なデータ・ノウハウに、東京大学の4研究室※3研究知見を応用し、技研ICのアセットを活用した検証実験を重ねることで、人と技術が協調して安定稼働する物流自動化倉庫の技術的な基盤づくりを目指します。

 

※2 関連報道発表:2021年3月3日

https://www.konoike.net/news/news_file/file/2021030300.pdf

※3 太田研究室:https://otalab.race.t.u-tokyo.ac.jp/ 

大竹研究室:http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/research-wp/

西野研究室:https://www.css.t.u-tokyo.ac.jp/    

趙研究室:https://www.dragon.t.u-tokyo.ac.jp/ja/

 

今後の展望

本講座を通じて、「人と技術のハイブリッド」による、より安定的で柔軟な運営が可能な物流倉庫のモデルケースを確立し、労働力不足、サプライチェーン強化、荷主への柔軟な対応といった物流業界の課題解決を目指します。また、若手研究者や学生との交流による、次世代のIT人材育成にも貢献します。研究成果につきましては、学会やオープンフォーラムなどで順次発表予定です。

KONOIKE グループは2030年ビジョンで「技術で、⼈が、高みを目指す」というメッセージを掲げています。最新技術と現場で培われてきた職⼈の技術を掛け合わせ、「現場のあり方」を進化させることで、新たなサービス価値の創造を実現してまいります。

 

■鴻池運輸 執行役員 

 技術革新本部本部長兼技術統括部長兼技術戦略担当 則竹 茂年 コメント

KONOIKEグループは、人を中心に据え、品質・安全・生産性の高度な両立を追求しております。本講座では、当社が長年培ってきた現場ノウハウに、東京大学の先端技術と知見を掛け合わせ、人と技術が協調して安定稼働する次世代物流倉庫の基盤構築に挑戦してまいります。とりわけ、東京大学の先生方が有する3Dデータ分析、空間計測、最適化、ロボット制御、メカニズムデザインなどの技術は、物流倉庫の将来像を具体化するうえで大きな力になると期待しております。本講座の研究成果をもとに、物流現場の変革を支える基盤技術の確立と、高付加価値な物流サービスの創出に貢献してまいります。

 

■東京大学 大竹 豊教授 コメント

物流倉庫で働く方々の安全・安心の確保、生産性の最大化に向けて、東京大学大学院工学系研究科の4研究室が協力して研究開発を行います。具体的には、実環境とダイナミックに融合した物流倉庫システムを構築し、その基で作業者の負荷軽減・安全なロボット運用・人とロボットの作業分担の最適化などの実現に取り組んでいきます。本研究開発を通じて、人や現場を中心として考え、問題解決を行うことができるIT研究者の育成にも貢献していきます。

 

■東京大学社会連携講座 概要

 

研究題目

協調的半自動物流支援基盤の構築

研究内容

・作業者の動きと負担の度合いを測ることで、負荷の多い作業を特定する技術

例)複数台カメラ情報から倉庫内複数作業者の位置・姿勢計測

・実環境とデジタル空間を同期し、モノの位置を自動で更新する仕組み

例)3Dスキャンとカメラ画像処理による倉庫環境のデジタルツイン構築

・混雑を避ける運搬ロボット移動制御と機構技術

 例)人を回避しながら自動運搬するロボットの移動制御と運搬機構

・人と機械の倉庫内協調作業における最適作業分担戦略

 例)メカニズムデザイン理論活用による最適な搬送メカニズム設計

研究拠点

・東京大学大学院工学系研究科

 住所:東京都文京区本郷 7-3-1

鴻池技術研究所イノベーションセンター

 住所:東京都品川区八潮3-3-22 東京レールゲートWEST6階

開設期間

2026年4月1日~2029年3月31日

研究体制

<東京大学>

東京大学大学院工学系研究科 大竹 豊 教授

太田 順 教授、西野 成昭 教授、趙 漠居 講師

<鴻池運輸>

執行役員 技術革新本部本部長兼技術統括部長兼技術戦略担当 則竹 茂年

同本部 未来技術研究部 部長 下村 賢司

同本部 技術推進部 部長 鳥飼 一男

 

 

鴻池運輸株式会社の概要https://www.konoike.net/

KONOIKEグループは、物流の枠を超え、製造、医療、空港業務などを通じ、社会課題の解決と革新に挑戦し続ける、プロフェッショナルサービス集団です。

商号 鴻池運輸株式会社
※東証プライム市場
代表者 代表取締役会長兼社長執行役員
鴻池 忠彦
大阪本社 大阪市中央区伏見町4-3-9 東京本社 東京都中央区銀座6-10-1
創業 1880(明治13)年5月 会社設立 1945(昭和20)年5月30日
資本金 1,723百万円 従業員数 約25,000名(連結)
※臨時雇用者数を含む
売上高 344,987百万円(連結) 営業利益 21,385百万円(連結)
事業内容 鉄鋼事業、エンジニアリング事業、食品関連/定温物流事業、食品プロダクツ関連事業、 生活関連事業、メディカル事業、空港事業、国際物流事業、インド事業

※資本金、売上高、営業利益、従業員数:2025331日現在

 

東京大学の概要https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html

1877 年に創立された我が国最初の国立大学である東京大学は、15の学部・研究科と11の附置研究所を有する教育研究機関です。藤井 輝夫総長により2021年9月に公表された基本方針「UTokyo Compass~多様性の海へ:対話が創造する未来(Into a Sea of Diversity: Creating the Future through Dialogue)~」のもと、さまざまなステークホルダーと協調して社会課題を解決していくことをめざしています。 

 

 

 

プレスリリース本文:PDFファイル