プレスリリース
- 2024
- Important News
<東京大学大学院工学系研究科、産学連携を更に加速> 社会連携講座の取組促進に寄与する人材への呼称制度を創設
東京大学大学院工学系研究科(研究科長:加藤泰浩、以下「工学系研究科」)は、2023年11月8日に、産学連携を学外から支援可能な人材について、活動内容を適切に表し、かつ本研究科の産学連携を更に加速することを目的に、雇用上又は受入制度上の身分の名称のほかに、新たに呼称を設定することを可能とする制度(工学系社会連携講座関連呼称付与制度、以下「本制度」)を創設しました。
近年、工学系研究科では学術的な研究開発のみに留まらず、研究開発内容の社会受容性の検証や、地域社会課題の解決に向けた研究開発を行うなど、研究技術の社会実装までを見通した取組を促進しており、その一環として民間企業との産学連携の取組である社会連携講座を開講し、連携企業との共同開発・共同での社会実装を推進してきました。
今回新たに創設された本制度は、社会連携講座にかかる連携機関に所属する者が、社会連携講座の活動のうち、特に産学での人材循環に著しく貢献し、当該社会連携講座の継続的推進に寄与することが認められる場合に、本研究科における身分等に加えて次の呼称を名乗ることができるものとします。
【工学系社会連携講座関連呼称付与制度】
1.付与対象者と付与できる呼称
(1)本研究科職員として、社会連携講座の運営又は教育・研究を推進する場合
(例:在籍出向者及び(特定)短時間有期雇用職員)
① 産学連携スペシャリスト② 産学連携シニア・スペシャリスト(①として3年以上経過した者)
(2)(1)以外の者で、社会連携講座の運営又は教育・研究を支援する場合
(例:非常勤講師(委嘱)、業務委託従事者、共同研究員及び受託研究員等)
① 産学連携コーディネーター② 産学連携シニア・コーディネーター(①として3年以上経過した者)
(3)(1)及び(2)において、社会連携講座の継続を主導するなど、特に顕著な貢献が認められる場合には、それぞれの呼称に「プリンシパル」を付加することができる。
(産学連携プリンシパル・スペシャリスト(又はコーディネーター))
2.呼称付与方法
社会連携講座の担当専攻等の教員からの申請に基づき、工学系研究科社会連携・産学協創推進室の審議・承認を経て工学系研究科長が決定する。
3.呼称付与期間
本研究科の職員の身分を有する者については、その身分を有する期間を越えないものとする。
本研究科の職員の身分を有しない者については、社会連携講座の終了日までとする。
本制度の最初の活用例として、2023年11月に4名(本学職員1名、連携企業社員3名)に対して呼称付与を実施しました。社会連携講座からの呼称付与として、東京大学と日本電気株式会社(以下「NEC」)が設置している社会連携講座「Beyond 5G価値共創講座」において、顕著な貢献を認められたNEC社員へ「産学連携プリンシパル・コーディネーター」を、人材循環取組等への貢献が認められたNEC社員へ「産学連携コーディネーター」を付与するとともに、連携促進に寄与したNECからの出向職員に対しても「産学連携スペシャリスト」を付与しました。
同社会連携講座を担当する中尾彰宏教授は、連携企業の人材が評価される枠組みの導入により、産学連携による研究開発・社会実装の継続的な発展、更なる加速が望めるのではないか、と期待しています。
プレスリリース本文:PDFファイル