プレスリリース

社会連携講座「民間宇宙ステーションにおける 宇宙資源利活用に向けた研究」を開設

 

国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(研究科長:加藤泰浩、以下 東京大学)は、株式会社DigitalBlast(代表取締役CEO:堀口真吾、以下 DigitalBlast)と社会連携講座「民間宇宙ステーションにおける宇宙資源利活用に向けた研究」を7月1日に開設しました。(2023/12/19修正

 

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宇宙ステーションを拠点とする宇宙資源利活用のイメージ

 

太陽系天体の科学探査は、各国の宇宙機関を中心として急速に進んでいます。我が国でも、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」シリーズによる小惑星探査や月周回衛星「かぐや」等の月探査を通じて、固体天体表面に関する競争力の強い科学成果が生まれており、東京大学では、こうした成果を踏まえ、月・小惑星を対象とした将来の宇宙資源開発に関する基礎的研究を実施しています。こうした中で本講座では、民間宇宙ステーションを拠点として、将来の地球低軌道において宇宙資源を活用する地球外経済圏を創出するという構想について、産学連携で取り組むことになりました。講座に参加するDigitalBlast202212月に日本国内における民間主導での宇宙ステーションを建設する「民間宇宙ステーション(CSS)構想」を立ち上げており、計画する宇宙ステーションのモジュールは、小惑星で採取した資源や燃料等の保存・貯蔵・供給のプラットフォームとなります。宇宙資源の地上回収の他、宇宙ステーション内で3Dプリンタによるオンデマンド生産機能を実装し、In-Space ManufacturingISM:宇宙空間での製造)を実現することを目指しています。

この講座では、CSSにおける地球外天体の資源利活用に向けた月・小惑星の基礎的研究と、宇宙資源利活用のための月・小惑星資源のデータベース化および市場規模の算出等を図り、CSSにおける月・小惑星探査機の離発着を可能とする構想の企画・検討を行います。こうして将来の宇宙資源利活用に向けた研究を行い、新たな宇宙における経済圏創出の加速を図ります。

 

社会連携講座の概要                                          

講座名:民間宇宙ステーションにおける宇宙資源利活用に向けた研究

設置期間:202371日~2026630日(3年間)

代表教員:宮本 英昭(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 教授)

 

 

プレスリリース本文(2023年12月19日訂正版)PDFファイル