プレスリリース

UACJと東京大学が社会連携講座を開設し、産学の知を融合 ~次世代軽量アルミ合金の創製とプロフェッショナル人材育成を目指す~

 

株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:石原美幸、以下「UACJ」)と国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(東京都文京区、研究科長:加藤泰浩、以下「東京大学」)は次世代軽量合金の創製講座を開設しました。本講座を通して、アルミ合金の高強度化と高性能化を図るほか、次世代の金属素材産業を担う人材の育成を図ってまいります。

東京大学の社会連携講座は、教育研究の進展と充実を図り、人材育成をより活発化させ、学術の推進および社会の発展に寄与することを目的とするものです。UACJは、アルミニウムの力を引き出し、持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを企業理念に掲げ、研究開発に取り組んでいます。UACJが培ってきた合金設計および熱処理プロセス技術と、東京大学の原子スケールでの最先端計測技術および原子配列の構造計算技術を組み合わせ、アルミ合金の構造を制御することにより、高強度かつ高性能な次世代軽量アルミ合金を創製することを目指し、本講座を開設しました。本取り組みにより、今後特に需要の伸びが予測される自動車ボディシートや航空宇宙機器に使用されるアルミ合金の特性の向上を図ることで、ユーザーへ高付加価値を提供し、市場でのプレゼンスを高めていきます。

今後も、社会や学術界と連携し、アルミニウムの可能性を追究し、持続可能で豊かな社会の実現に貢献してまいります。


■社会連携講座概要
名称:    次世代軽量合金の創製
設置場所:     東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻
設置期間:     2023年4月1日~2026年3月31日
研究統括:      阿部英司 教授(東京大学大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻)
内容:     電子顕微鏡や放射光などの最先端計測を駆使し、原子スケールでの構造制御による次世代アルミ合金の創製、合金設計およびプロセスの最適化へと結びつける。
期待される成果:    主に自動車ボディシート用や航空宇宙機器用などの熱処理型アルミ合金において、高強度・高性能化を目指す。

UACJについて
株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開する日本発の総合アルミニウムメーカーです。グループ企業理念では、「素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」を掲げています。
当社は、2013年に古河スカイ株式会社と住友軽金属工業株式会社が経営統合し、発足しました。グループ内に板、自動車部品、押出、箔、鋳鍛、金属加工の6つの事業を持ち、飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い産業分野にアルミニウム素材を供給しています。
アルミニウム板事業では、北米・タイ・日本の3極グローバル体制を構築しており、自動車部品事業では、北米・中国・日本で合金開発から設計までの一貫生産体制を活かしたビジネス展開を行っています。2022年3月期の売上高は7,829億円、グループ従業員は約9,600人です。

東京大学大学院工学系研究科について
東京大学大学院工学系研究科は、1886年に帝国大学工科大学として誕生して以来、時代とともに変化する社会の要請に応えるため、常にダイナミックに変化してきました。工学系研究科は18 専攻、13附属施設で構成されています。研究・教育を通したさまざまな社会貢献によって、未来の社会を切り拓いていくことが工学系研究科の担う社会的な責務です。社会ニーズをスピーディーに捉えつつ、アカデミアでしかできない多様な時間軸の大きな挑戦を実行できるように、研究教育基盤の強化・財源の多元化・規則の現代化を推進していきます。

 

 

 

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