2015年7月26日、第19回東大テクノサイエンスカフェ「エネルギーと資源のフロンティア」を開催いたしました。小中学生と高校生で66名、保護者50名ほどの参加があり、3つの講演に加えて、ミライノ発電法を考えるワークショップ、イマやミライの発電をいくつも体感できる実験ブースを体験いただきました。暑い暑い夏の一日、地球温暖化問題や、CO2、これからのエネルギーについて考える、一味違った経験が出来たのではないでしょうか?
「資源が少ない国だと思っていた日本に、レアアースやメタンハイドレートなど、多くの資源が埋まっているということを知り嬉しく思いました。」(小学生)
「まだ今日教えてもらったワードを知らない人が多いので、少しでも知ってもらったらなと思いました」(小学生)
「地熱発電やCCSプロジェクトなど具体的なことを学べて助かった。ワークショップでは、子供たちの発想をよく引き出していたと思います」(保護者)
<講演>
・地球温暖化をどうやって止める?二酸化炭素を封じ込める (佐藤光三教授)
・日本のハイテク産業を支える!海底に眠るレアアース (加藤泰浩教授)
・エネルギーをどうする?日本の新資源メタンハイドレート (増田昌敬教授)
佐藤先生のご講演は、少し低学年には難しかったかもしれませんが、コップ1杯の水をサッカー場に薄く広げたら・・?と、身近なたとえも使ってくださって理解を促してくださいました。この日のキーワードの一つCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)について、ワークショップの学生の質問に、たくさんの子供たちが「覚えてる!」と答えていました。
加藤先生のご講演は、ご自身の登場されたNHKニュースから始まり、新聞記事をふんだんに活用した、小学生にもとても親しみやすい内容でした。“重レアアース”が大切、というキーワードもしっかりと伝わった様子、東大入学を目指してほしいというメッセージに、「目標ができた」とのアンケート回答も見られました。
増田先生も、ご自身のTV番組のビデオを活用され、「日本を資源に困らない国にしたい」という熱い思いを語られました。メタンハイドレードが燃える様子とともに、技術課題を乗り越える困難に立ち向かう研究者の姿は、子供たちの目に焼きついたのではないでしょうか。
<実験>
小林(肇)先生の研究室のサポートで、6つの体験ブースを設営いただきました。
座学で理解した内容を、自分の手で動かし、目で見て触れて、より理解が深まった子供も多かったようです。
ブース1:再生可能エネルギー/ミライノ発電システムの主流
ブース2:二酸化炭素回収・貯留(CCS)
ブース3:熱エネルギーの利用
ブース4:蓄電・蓄エネルギー 電力システムに柔軟性を与える
ブース5:省エネルギー技術 社会全体でのCO2 排出削減
ブース6:多様なエネルギー技術
<ワークショップ>
工学部広報アシスタントのTtime!メンバーによる、ワークショップは、「知ってみよう、イマノ発電法、考えてみよう、ミライノ発電法」。地球温暖化について、クイズ形式で理解を促しながら、二酸化炭素を排出しないミライノ発電法をグループで考えました。運動や身近なエネルギーを使った新しい発想の発電や、“ときめき発電”“ぬくもり発電”などのコンセプトも登場しました。自分たちのアタマで考えた経験は、これからの毎日の生活で、自分で何かを考えるきっかけになるはず、と期待しています。
たくさんの方のご協力で実施した今回のテクノサイエンスカフェ、お楽しみいただけたでしょうか?名古屋からの日帰りの参加者もいらっしゃいました。残念ながら参加できなかった方のために、後日東大TVでの公開を予定しています。
プログラム:
【講演】
・地球温暖化をどうやって止める?二酸化炭素を封じ込める (佐藤光三教授)
・日本のハイテク産業を支える!海底に眠るレイアース (加藤泰浩教授)
・エネルギーをどうする?日本の新資源メタンハイドレート (増田昌敬教授)
【ワークショップ】
「イマ+ミライノエネルギー技術」 (小林肇准教授)
火力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電、燃料電池、水素エネルギー、
ヒートポンプ、二酸化炭素地中貯留、温度差発電、
バイオ燃料電池を学ぼう!実験しよう!未来のエネルギー技術を考えよう!
場所:東京大学本郷キャンパス 工学部3号館
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_04_j.html
定員:80名(保護者を含まず) ・申し込み多数の場合は抽選
参加費:無料
主な参加対象:小学生(高学年)・中学生、高校生、一般
お申し込み受付は終了しました。
主催:東京大学大学院工学系研究科
共済:東京大学大学院工学系研究科付属エネルギー・資源フロンティアセンター
協力:東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻
連絡・問い合わせ先:東京大学大学院工学系研究科・工学部 広報室
お問い合わせはメールでお願いいたします。
メールアドレス: kouhou[at]pr.t.u-tokyo.ac.jp
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