都市工学専攻 黒岩 哲郎さん(2024年9月修士課程修了)が2024年度日本不動産学会湯浅賞を受賞されました

2025/11/26

2025年11月15日、都市工学専攻 都市持続再生学コース 黒岩 哲郎さん(2024年9月修士課程修了)が2024年度日本不動産学会湯浅賞を受賞されました。

 

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提供:日本不動産学会

 

2024年度日本不動産学会湯浅賞

日本不動産学会が、2022-24年度の3年間に修士号を取得した論文を中心として、独創性と将来性に富み不動産学の発展に貢献をしたと認める著者に授与する賞です。

 

受賞された研究内容・活動について

タイトル:「1994年の建築基準法改正によって導入された地下室付き住宅の容積率不算入制度の実証分析」
概要:地下室付き住宅には浸水被害や劣悪な住環境といったネガティブなイメージが先行しがちです。しかし、地価高騰や温暖化が進む都市部の開発において地下室付き住宅のポテンシャルは大きく、既に、優れた住環境や資産性を備えた地下室付き住宅が都内には多数存在します。そこで、上記制度に着目し、導入後30年間の浸透状況を戸建て/集合住宅に区分したうえで多角的、定量的に分析しました。その結果、制度が都市の住環境に与える影響の解像度が上がり、地下空間の活用が都市部の住宅再編における重要な選択肢となり得ることを示しました。

 

今後の抱負・感想

敷地の細分化、緑被率の減少によって、痩せ細り画一化されていく住宅街の景色の中に居ると、そうではない、別の景色の可能性に思いを馳せずにはいられません。不動産実務の現場では当たり前の情報でも研究者には届いていないものが多いと感じてきました。その思いが募り、カラオケマイクをペンに持ち替え、久方ぶりの大学キャンパスにて夜な夜な論文として書き上げました。浅見 泰司先生はじめご指導いただいた大学院の先生方、寛大なる理解をいただいたアーキネット社、助成をいただいた日本弁護士連合会、データ提供に応じていただいた世田谷区に深く御礼申し上げます。

 

 

公益社団法人日本不動産学会:2024年度受賞一覧