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2025年9月4日、原子力国際専攻 酒井研究室 李 碩 助教が2024年度日本混相流学会「学会賞(萌芽賞)」を受賞されました。

2024年度日本混相流学会「学会賞(萌芽賞)」
粉体プロセスのデジタルツインに向けたサロゲートモデルの開発において顕著な成果を挙げました。特に、DEM混相流シミュレーションを対象に機械学習を統合したReduced-Order Modelを独自に構築し、粉体・混相流の数値シミュレーションおよびデータサイエンスの発展に大きく貢献したことが評価され、萌芽賞を受賞しました。
受賞された研究内容・活動について
発表/ポスターのタイトル: CFD-DEMシミュレーションのためのマルチスケール低次元モデリングフレームワークの開発
本講演では、産業規模の気固流シミュレーションを加速することを目的とした、マルチスケール低次元モデリングフレームワークを紹介します。本フレームワークは、非侵入型PODに基づく低次元モデル(ROM)とSigned Distance Functionに基づくグラフニューラルネットワーク(SGN)を組み合わせたもので、ROM-SGNと呼ばれます。CFD-DEMは気固流解析の確立された手法ですが、産業応用においては計算負荷が大きいという課題があります。提案するROM-SGNフレームワークは、気固流動を適切な精度で捉えつつ、数桁の計算高速化を実現します。本手法は、多相プロセスのデジタルツイン構築に向けた有効かつ有望なアプローチを提供します。
今後の抱負・感想
このたび、日本混相流学会『学会賞(萌芽賞)』を賜り、選考にご尽力いただいたすべての先生方に心より御礼申し上げます。日頃よりご指導・ご支援を賜っております酒井幹夫教授をはじめ、酒井研究室の皆様に厚く御礼申し上げます。今後も研究をさらに発展させられるよう、一層努力してまいります。
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