有明工業高等専門学校と半導体人材育成分野における包括連携に関する協定を締結

2025/02/05

 

工学系研究科附属システムデザイン研究センター(以下「d.lab」)は、有明工業高等専門学校(福岡県大牟田市 以下「有明高専」)と、半導体人材育成分野における包括連携に関する協定を締結し、131日(金)に署名式を行いました。

 

fig01左から有明工業高等専門学校 八木校長、石川サーキットデザイン教育センター設置準備室長、d.lab 池田センター長

 

半導体産業は、2030年ごろには産業規模が現在の2倍程度にまで拡大すると予想されており、半導体を開発・製造する上で欠かせない先端技術を我が国で充実させることは、経済安全保障に直結する重要な基盤であり、半導体に関わる人材育成は喫緊の課題となっています。

今後、半導体に係る人材需要がさらに高まることが予想され、即戦力となりうる人材育成が急務となっていますが、有明高専では、独立行政法人国立高等専門学校機構が推進する次世代基盤技術教育のカリキュラム化(COMPASS5.0)半導体分野プロジェクトにおける実践校として、半導体設計人材育成を推進しています。

d.labでは、現在、文部科学省の「次世代X-nics 半導体創生拠点形成事業」における『Agile-X~革新的半導体技術の民主化拠点』として、半導体分野の研究開発を主導しています。また、最先端の研究開発に加え、20244月からは東京大学学部横断型教育プログラム「半導体教育プログラム(SPIRIT)」を開始し、さらに、202410月からNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/人材育成プログラム「最先端デジタルSoC設計人材育成」に携わり半導体・集積回路設計を担う高度な人材育成にも注力しています。

d.labと有明高専は、半導体分野における高度な教育研究と人材育成を連携して推進し、我が国の半導体産業の活性化と国際競争力の強化に貢献することを目的とします。

具体的には、以下の事項を連携・協力して推進します。

 

1)教育の質の向上に関すること

有明高専及びセンター双方の教育資源を活用し、学生が即戦力として活躍できる実践的な知識・技術と、将来の半導体産業を牽引する研究開発能力を兼ね備えた人材を育成します。

 

2)研究及び産学官連携の推進に関すること

将来的な共同研究開発を見据え、まずは研究交流や情報交換を通して連携基盤を構築し、互いの研究開発能力の向上に努めます。その過程で、産業界とも連携し、技術の社会実装を促進します。

 

3)学生・教職員の交流の推進及び資質の向上に関すること

学生・教職員の交流を促進し、相互の知見や経験を共有することで、教育・研究の質向上と人材育成の活性化を図ります。

 

4)その他、本協定の目的を達成するために、双方が必要と認める事項

必要に応じ、包括連携の目的を達成するために必要な事項を定めます。

 

 

 

有明工業高等専門学校:有明高専と東京大学が半導体人材育成で包括連携協定を締結