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2024年12月11日、化学システム工学専攻 良邊 駿晴さん(M2)が、第67回自動制御連合講演会において優秀発表賞を受賞されました。
自動制御連合講演会 優秀発表賞
この賞は、若手研究者・技術者(30歳未満の登壇講演者が対象)の研究活動を奨励するため設けられた賞で、優れた発表をした者に贈られる賞です。
受賞された研究・活動について
タイトル:原薬フロー合成における流動特性を考慮したモデリングと設計への応用
原薬製造では、触媒を使用する二液相反応の需要が高まっています。このような多相が関与する反応では、相間の物質移動速度が律速となる場合が多く、物質移動を促進するために従来のバッチ式に代わり、フロー式の導入が進んでいます。フロー装置の流路に混ざりあわない二種の流体を流すと、スラグ流などの特徴的な流動パターンが形成されます。この流動パターンは流路条件や流体特性によって決まり、物質移動速度に大きく影響します。これまでに、スラグ流が二液相反応における相間の物質移動速度に与える影響を、数値流体解析を用いた調査が行われてきましたが、流動パターンの形成までは考慮されていませんでした。また物質移動速度の変化に伴う二液相反応の挙動も明らかになっていませんでした。そこで本研究では、二液相反応に特有な流動特性を考慮したモデルを構築しました。さらに、構築したモデルを用いて操作可能領域を示しました。本研究の成果は、流動特性を考慮する必要のあるフロー合成の設計の実現に貢献することが期待されます。
今後の抱負・感想
この度は受賞できたこと大変嬉しく思うとともに、共同研究者の皆様ならびに杉山・Badr研究室の皆様に深く感謝いたします。本受賞を励みに今後も研究に邁進していきたいと思います。
第67回 自動制御連合講演会:優秀発表賞受賞者一覧
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