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化学システム工学専攻 Benedikt Scholzさん(D3)、林 勇佑 助教、Mohamed Rami Gaddem 特任研究員、杉山 弘和 教授が化学工学会 SIS部会 技術賞を受賞されました

 

2023年9月15日、化学システム工学専攻 Benedikt Scholzさん(D3)、林 勇佑 助教、Mohamed Rami Gaddem 特任研究員、杉山 弘和 教授が化学工学会 SIS部会 技術賞を受賞されました。

 

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林助教は、若手研究者の国際展開事業のため、9月から滞在しているスウェーデン王立工科大学より撮影に参加

 

化学工学会 SIS部会 技術賞

この賞は、化学工学会のSIS部会に関するセッションで、科学技術および産業の分野における発展に寄与するところが大きく、かつ科学技術の優れた産業応用に関する一般講演の中から、表彰に値する講演に対して贈呈される賞です。

 

受賞された研究・活動について

タイトル:CFD-based modeling of a continuous forced convection-based freezer unit for human induced pluripotent stem cells considering supercooling

ヒトiPS細胞製造において、細胞凍結を伴う輸送や保存はサプライチェーンの中核をなしますが、ヒトiPS細胞は冷却される過程で、細胞内における脱水や氷晶形成により損傷を受けやすいため、精密なプロセス設計が求められます。これまでに、冷却速度を実験やシミュレーションにより検討する研究が行われてきましたが、プロセスの連続化には至っておらず、大量生産に対応することは困難でした。そこで本研究では、まず複数の強制対流式フリーザーを用いた連続凍結プロセスを想定し、装置内の温度分布を数値流体力学シミュレーションによって推算しました。そして、その結果を我々が構築した「1容器凍結モデル」に適用することで、解凍後の細胞生存率を算出し、複数の操作条件を評価しました。本研究の成果は、ヒトiPS細胞の大量凍結実現に貢献することが期待されます。

 

今後の抱負・感想

この度は受賞できたこと大変嬉しく思うとともに、共同研究者ならびに杉山・Badr研究室の皆様に深く深謝いたします。今後は、これまでの取り組みを発展させ、実社会に活かされるようにより一層精進していきたいと思います。

 

 

公益社団法人化学工学会 システム・情報・シミュレーション部会

第54回秋季大会におけるSIS部会賞受賞者決定:https://scej-sis.org/awards/