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化学システム工学専攻 岡村 梢さん(D3:受賞当時)が化学工学会 第89年会 SIS部会 研究奨励賞を受賞されました

 

2024年3月27日、化学システム工学専攻 杉山・Badr研究室 岡村 梢さん(D3:受賞当時)が化学工学会 第89年会 SIS部会 研究奨励賞を受賞されました。


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化学工学会 第89年会 SIS部会 研究奨励賞

化学工学会の年会または秋季大会の審査対象セッションにおいて、システム・情報・シミュレーション(SIS)部会の中で、科学技術および産業の分野の今後の発展に大きく寄与すると期待され、表彰に値する口頭発表を行った一般講演の若手登壇者個人に贈呈される賞です。大会ごとに基本的には1件選出されます。

 

受賞された研究・活動について

抗がん剤などに用いられる抗体医薬品の製造には、細胞培養工程における不純物の発生と、製造コストに起因する高額な薬価、という二つの大きな課題があります。これらの課題にアプローチする適切な製造プロセス設計を行うためには、細胞、プロセス、社会、という異なる階層を包括的に考慮する必要があります。そこで本研究では、モデル化を通じてこれらの異なる階層を接続・考慮したプロセス設計フレームワークを提示し、各階層における変化が、医薬品としての費用対効果に及ぼす影響を定量的に考慮可能にしました。本研究の成果は、将来の抗体医薬品製造、ひいては日本の医療システムの設計において、異なる分野の専門家が協働する際の基盤となることが期待されます。

 

今後の抱負・感想

杉山弘和教授、Badr Sara准教授をはじめとする研究室の方々に支えられて、このような賞を頂くことができました。受賞を大変嬉しく感じるとともに、身が引き締まる思いです。今後は製薬企業に身を置きながら、工学部・工学系研究科で学んだことを生かして人々の健康に貢献します。

 

 

化学工学会第89年会におけるSIS部会賞受賞者決定:https://scej-sis.org/awards/