若手研究者紹介:071
建築学専攻 吉岡研究室 吉岡 英樹 准教授
【経歴】
2006年3月 東京大学 大学院工学系研究科 建築学専攻 博士課程修了(博士(工学))
2006年4月 国土交通省 技官
2007年4月 独立行政法人 建築研究所 研究員
2011年7月 国土交通省 国土技術政策総合研究所 主任研究官
2020年4月 国立研究開発法人 建築研究所 主任研究員
2022年4月 東京大学 大学院工学系研究科 建築学専攻 准教授
【研究について】
建築防火工学はこれまで、耐火構造(火に耐える構造)・防火材料(燃えにくい材料)という2つの概念を主軸として、建物の火災安全性を担保してきました。しかし、2017年に英国ロンドンで発生したグレンフェルタワー火災等では、耐火構造の外壁で、極めて激しい火災が発生しました。また国内の火災でも、防火材料が激しく燃えた事例も確認されており、従来の概念の限界が露呈しています。こうした背景を踏まえて私は現在、可燃性外装の燃え拡がり、外装用難燃処理木材の火災安全性能の持続性、建築内装用サンドイッチパネルの火災性状、工事中の溶接・溶断火花が断熱材に飛散して発生する火災、建築火災時における燃焼生成ガスの有毒性、地震・強風時等に発生する市街地火災の延焼拡大、等を研究しています。
【今後の抱負】
国内外の防火研究者達と連携して、建築防火工学の新機軸を打ち出し、建築の火災安全性を更に高めるべく、研究を継続実施いたします。
【URL】
建築学専攻 吉岡英樹:https://arch.t.u-tokyo.ac.jp/professors/associate-professor/associate-professor-5596/
建築材料研究室:https://bme.t.u-tokyo.ac.jp/