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学術専門職員 木村正子さんらがLaval Virtual 2023にてSIGGRAPH AWARDを受賞されました

 

 

2023年4月12日、学術専門職員の木村 正子さん(総括プロジェクト機構 国際建築教育拠点総括寄付講座 )らが、Laval Virtual 2023にてSIGGRAPH AWARDを受賞されました。本作品はコンピュータグラフィックス・テクノロジーの世界最高峰の国際学会であるSIGGRAPH 2023, Emerging Technologyへ招聘作品となり、2023年夏にアメリカ・ロサンゼルスにて展示発表が内定しました。

 

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Laval Virtual 2023 SIGGRAPH AWARD

今年度25周年を迎えたヨーロッパ最大のVRコンペティション

Information Website: https://laval-virtual.com/en/award-winners-2023/

 

 

受賞された研究内容・活動について

「Inclusive Quiet Room -for building an inclusive society- –共生社会を目指して–」

自閉症や発達障害などの精神障害を持つ人々にとって、感覚過敏が原因で社会生活において健常者との「障壁」を感じ、困難な場面が多くあります。しかし、日本の公共施設には感覚過敏を有する人が自分をコントロールするための場所が整備されておらず、特に精神障害者へのサポートが進んでいないことが問題視されています。そのため、パニック症状を抑えるための「クワイエットルーム」が必要です。日本全国の感覚過敏を有する者は約58万人と言われています。クワイエットルームは、中が暗く椅子やソファなどに座ることができる空間で、興奮状態やストレス状態になった時、暗い空間に入ることでパニックを抑制することができます。

 

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今後の抱負・感想

本研究は、作者ら自身が抱えている感覚過敏をテクノロジーを用いて補助し、社会の中で障害を抱えていても生き易くできるようにと願いを込めて制作したプロダクトです。 SIGGRAPHでの展示が目標でしたので、夢が叶って本当に嬉しく思います。
本作品は情報学環・東京大学制作展というメディアアートの授業の中で制作・展示させて頂きました作品です。制作展にてごお世話になりました苗村健先生らに感謝致します。

日頃より研究に対してご理解頂いておりますSEKISUI HOUSE KUMA LABのメンバー・T-BOX利用者の皆様、応援してくださる建築学科・他専攻の先生方、共同研究者である藤井綺香様・伊東健一様・坪井理人様、ウィーンから音楽提供下さいました児島響様、本作品開発にご協力頂きました皆様、いつも応援して下さる皆様にこの場をお借りして心より御礼を申し上げます。
特に、本研究にて使用しておりますインスタントハウスにてご協力を頂いております名古屋工業大学の北川啓介教授、株式会社LIFLE ArchTechの皆様、チェーンブランケットをご提供頂いておりますラーゴム・ジャパン株式会社様、ビーズクッションをご提供いただきましたyogibo株式会社様に心から感謝しております。今後も日々研究に励み精進いたします。ありがとうございました。