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若手研究者紹介:伊與木 健太 講師

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化学システム工学専攻 大久保・伊與木研究室 伊與木 健太 講師

 

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【経歴】

2014年 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 博士課程修了 博士(工学)

2014年-2016年 日本学術振興会 海外特別研究員 米国マサチューセッツ工科大学 Postdoctoral Fellow

2016年-2018年 東京大学大学院化学システム工学専攻 特任助教

2018年-2021年 東京大学大学院化学システム工学専攻 助教

2021年-    東京大学大学院化学システム工学専攻 講師

この間

2019年- 明治大学 理工学部 兼任講師(非常勤)

2021年- 科学技術振興機構 さきがけ研究員(兼任)

 

【研究について】

環境問題解決へ向けて、温室効果ガスや有害な物質を取り除く、無害化する、有用な別のものへ変換するといった技術の重要性が高まっています。そのような技術の実現に向けてブレイクスルーの鍵となるのは新しい材料や新しい合成法・調製法であり、さらにはそれらの技術をどこでどのように使うか、といったことだと考えています。

 

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私の研究は特にゼオライトという結晶性の無機多孔質材料に着目しています。ゼオライトは分子サイズの小さな孔が規則的に並んだ構造をしています。250種類を超える結晶構造が知られており、それぞれに異なった孔を持っています。これらを真に使える材料として世に出すべく、高効率な合成法や高機能化のための手法開発と触媒や吸着材としての応用のための研究を進めています。

 

今後の抱負

小さな分子サイズの孔が、世界を救う大きな力を持っていると信じて研究を進めています。究極の目標は原子レベルで制御して思い通りのゼオライトを創り出す技術の確立です。それにより、容易に対象の物質を吸着、脱着できる吸着材や有用物質に変換する触媒、今まで分けられなかったものを分離できるイオン交換材などの実現が可能であると考えています。

 

【URL

大久保・伊與木研究室:http://www.zeolite.t.u-tokyo.ac.jp/

 

プレスリリース:CO2からワンパスで低級オレフィン等の有用物質を合成する触媒を開発 金属酸化物とモルデナイトの組み合わせを発見 10気圧で高効率実現