プレスリリース

極薄のスキン圧力センサーで指がモノに触れたときの接触圧を計測~敏感な指先に直接貼り付けても皮膚感覚に影響がないことを実証~:電気工学専攻 李 成薫 講師、横田 知之 準教授、染谷 隆夫 教授ら

 

 

東京大学大学院工学系研究科の李成薫講師、横田知之准教授、染谷隆夫教授らを中心とした研究チームは、ミュンヘン工科大学のSae Franklin博士、David W. Franklin教授、Gordon Cheng教授らと共同で、皮膚に直接貼り付けて使用する極薄のスキン圧力センサーを開発しました。このスキン圧力センサーを指先に装着することで、皮膚感覚に影響を与えずに、指がモノに触れたときの接触圧を正確に計測することに成功しました。皮膚感覚への影響の評価試験は、18名の被験者に対して実施し、スキン圧力センサーを指に貼り付けた場合と貼り付けていない場合で、モノを持ち上げたり保持したりするときの力に差が出ないことを確かめました。指先にセンサーを貼り付けても皮膚感覚に影響がでないことを実証したのは世界初です。さらに、スキン圧力センサーは、こすっても壊れない優れた機械耐久性を実現しています。100キロパスカルの力でセンサーの表面を300回こすっても、壊れることなく圧力センサーとしての性能を維持することを確かめました。今後、医師や職人の指先に張り付けて接触圧を計測することによって、職人技のような指先の繊細な作業をデジタルアーカイブするなどさまざまな応用が期待されます。
本研究成果は、2020年11月20日(米国時間)に米国科学誌「Science」のオンライン版で公開されました。



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科学技術振興機構:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20201120/index.html

日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP600137_W0A111C2000000/