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工学部/工学系研究科 プレスリリース

重金属フリーFT型反応の発見~二酸化炭素から人造石油合成の新展開を期待~:電気系工学専攻 研究当時:特任研究員 Andreas Phanopoulos、研究当時 特任助教 Shrinwantu Pal、研究当時 D3 川上 貴史、化学生命工学専攻 野崎京子 教授ら

 

東京大学大学院工学系研究科の野崎京子教授、パル特任教授らはホウ素を触媒に用い、一酸化炭素をつないで炭化水素鎖(石油成分)をつくる反応が室温で進行することを発見しました。すなわち、水素とホウ素の結合をもつ物質を共存させると、炭素とホウ素の結合に一酸化炭素が連続して挿入し、炭化水素鎖(石油の成分)になることを見つけました。この反応はFT法の鍵段階です。FT法とは合成ガス(一酸化炭素と水素の混合物)から炭化水素鎖をつくる反応で、人造石油合成に利用されています。現在は鉄やコバルトなどの重金属を触媒とし、高温・高圧の反応条件で行われています。
合成ガスは現状、石炭または天然ガスから作られていますが、二酸化炭素と水素から作ることもできるため、今回の研究成果に端を発する効率的なFT法の開発は、二酸化炭素から石油を作るプロセスへの展開が期待されます。
本研究成果は、2020年8月7日(米国時間)に米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版で公開されました。



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