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2026年4月23日、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(所在地:東京都文京区、研究科長:津本 浩平|以下、東京大学)が株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長 CEO:花田 晋吾、以下「クボタ」)との共同研究(産学協創事業)で行った「土壌挙動解析技術による世界の土壌に対応した農業機械の開発」が、2025年度日本機械学会賞(技術)を受賞されました。

左から長藤 教授、花本 産学連携エキスパート
日本機械学会賞(技術)について
日本の機械工学・機械工業の発展を奨励することを目的として一般社団法人日本機械学会が設けた賞であり、技術の相対的優秀性や、生産性の向上を通じた経済・社会への貢献などの観点から、優れた研究成果や技術を表彰するものです。
受賞された研究内容・活動について
農業機械の開発においては、地域や気候、季節などに起因して大きく変動する土壌条件への対応が求められる一方で、あらゆる条件下において実機試験を実施することは困難であり、開発上の大きな制約となっていました。
今回開発した土壌挙動解析技術(以下、本技術)は、世界各地における多様な土壌条件および農作業時の土壌挙動を数値的に表現し、シミュレーション可能とする先進的な技術です。これにより、国や地域によって異なる土壌条件下における挙動を再現するとともに、農業機械と土壌との相互作用を高精度に予測することが可能となりました。
本技術の導入により、農業機械の開発プロセスにおいて、設計段階から多様な土壌条件を想定した解析の実施が可能となり、開発期間の短縮および農業機械の高性能化を実現しました。
また、本技術は、国や地域ごとに異なる土壌条件を数値解析により再現し、農業機械が土中で示す挙動を事前にシミュレーションすることを可能とする技術です。従来、農業機械の開発は地域や天候、作業時期に大きく依存し、実機試験を中心とした開発プロセスが不可欠でしたが、本技術の導入により、設計段階から土壌条件を考慮した解析が可能となり、多様な環境に適合する農業機械の性能向上と開発効率の向上を実現しました。これにより、安定的な農作業を支えるとともに、世界の食料生産を支える技術として期待されています。
本技術の開発にあたっては、長藤 圭介(機械工学専攻 教授)、花本 忠幸(産学連携エキスパート)が実験的検証を通じて土壌の物性を科学的に解明するとともに、農作業時における土壌挙動を再現する数値解析技術の研究開発を担当しました。一方、クボタは、世界各地での土壌調査により得られた知見を基に、土壌の挙動と農業機械の性能との関係を明らかにするとともに、数値解析技術を実際の農業機械に適用することで、高性能化を実現しました。
今後の抱負・感想
今後も、本技術のさらなる高度化と実装を通じて、世界各地の多様な環境に対応した高性能な農業機械の開発に取り組み、持続可能な農業の実現に貢献してまいります。
<参考>
2025年度日本機械学会賞ほか受賞者について https://www.jsme.or.jp/20260409-2/
東京大学とクボタによる産学協創協定の締結について(2021年11月30日)


