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化学システム工学専攻 藤岡 雅治さん(M1)、林 勇佑 助教、杉山 弘和 教授が化学工学会 SIS部会 技術賞を受賞されました

 

2024年9月19日、化学システム工学専攻 藤岡 雅治さん(M1)、林 勇佑 助教、杉山 弘和 教授が化学工学会 SIS部会 技術賞を受賞されました。

 

fig01左から林 助教、藤岡さん、杉山教授

 

化学工学会 SIS部会 技術賞

この賞は、化学工学会のSIS部会に関するセッションで、科学技術および産業の分野における発展に寄与するところが大きく、かつ科学技術の優れた産業応用に関する一般講演の中から、表彰に値する講演に対して贈呈される賞です。

 

受賞された研究・活動について

タイトル:ハイブリッドモデルを用いたヒトiPS細胞由来スフェロイドの凍結プロセスにおけるデザインスペース決定

ヒトiPS細胞を用いた再生医療の実用化にあたり、細胞凍結を伴う保存・輸送が必須となっています。現在、臨床応用で用いられる多くのヒト iPS 細胞由来製品は、細胞凝集体である「スフェロイド」を経て得られますが、現代の技術では、スフェロイド状態での凍結には課題があり、製品製造の大きな障害となっているため、凍結プロセスを確立することが急務となっています。これまでに、単細胞を対象とした凍結プロセス設計モデルの構築や最適化が行われてきましたが、これらをスフェロイドの凍結プロセスに応用することは困難でした。そこで本研究では、解凍後のスフェロイド品質を予測するハイブリッドモデルを新規に構築し、凍結プロセスの運転可能領域を示す「デザインスペース」を決定しました。本研究の成果は、ヒトiPS細胞由来スフェロイドの凍結プロセス設計の実現に貢献することが期待されます。

 

今後の抱負・感想

この度は受賞できたこと、大変嬉しく思うとともに、共同研究者ならびに杉山・Badr研究室の皆様に深く感謝いたします。

今後は、これまでの取り組みをさらに発展させ、産業界ひいては実社会の発展に貢献できるよう、より一層精進していきたいと思います。

 

 

公益社団法人化学工学会 システム・情報・シミュレーション部会 部会賞・表彰:https://scej-sis.org/awards/