プレスリリース

東京大学 齊藤研究室と株式会社バベル、AIエンジニアコミュニティ「AI Automation Lab」を設立 日本語音声書き起こし及び会話の解析技術の共同研究と、最新AIモデルのオープンソース化プロジェクトを開始

 

AIオートメーション技術を軸にグローバルで事業展開を行う株式会社バベル(本社:東京都渋谷区、代表取締役:杉山大幹)は、国立大学東京大学大学院工学系研究科齊藤研究室(所在地:東京都文京区、研究科長:染谷隆夫、以下「東京大学 齊藤研究室」)と、AIエンジニアコミュニティAI Automation Labを設立し、オープンソース化を前提とした日本語音声書き起こし及び会話の解析技術の共同研究を開始しました。

誰でも参加可能なAIエンジニアコミュニティAI Automation Labにて最新AI技術の研究開発を行うことで、その開発の知見を日本で活躍するAIエンジニア及びAI技術開発に携わる方々とオープンに共有し、さらにその成果となる日本語学習済みモデルをオープンソースとして無料公開することで、広く日本語ユーザーが最新AIモデルの恩恵を受けることのできる環境作りに貢献し、学術研究を含めて日本のAI分野の発展に寄与していただきたいと考えています。
現在、この活動に共感いただけるAIエンジニア及びAI技術開発に携わる方々のAI Automation Labへのご参加を、学生・研究者・社会人・企業問わず広く募集しており、ご参加希望の方は、下記connpassのAI Automation Labグループよりメンバー登録をお願い致します。今後オンラインミートアップイベントの開催と、参加者同士の交流の場の提供を予定しており、そこで本オープンソース化プロジェクトの進捗報告を発信して参ります。

< AIエンジニアコミュニティAI Automation Labへの参加方法 >
connpass グループ名:AI Automation Lab
URL:https://ai-automation-lab.connpass.com/

◾ 取り組み概要
株式会社バベルは東京大学 齊藤研究室 齊藤 英治教授と協力し、AIエンジニアコミュニティAI Automation Labを設立し、日本語音声書き起こし及び会話の解析技術の共同研究と、その成果となる日本語学習済みAIモデルのオープンソース化に取り組みます。

◾ 共同研究を開始した背景
近年「音声書き起こし」に関する技術は全世界で著しく発展しています。英語や中国語を中心とした各国の言語に対して、wav2vec 2.0などの最新の学習済みAIモデルがオープンソースで公開され、それらを活用した最新のAIプロダクトが数多く開発されています。
その一方で、日本は言語の壁の影響により関連するAI技術発展に乗り遅れ、最新のAI技術の恩恵を享受できていないという課題が存在しています。国内の一般企業におけるAI利活用動向アンケート調査によると、すでにAIを導入している企業はわずか4.2%にとどまり、AI導入に興味はあるがまだ導入をしていない企業は78.3%にのぼります。

出典:『AI白書2020』企業におけるAI利用動向アンケート調査

今後、最新のディープラーニング・モデルを日本語で扱うためには、莫大なGPUコストと時間のかかる日本語の追加学習が必要となり、その開発には一定の研究規模や開発環境が求められます。
そこで今回、人工知能・機械学習の分野において最前線で研究を行う東京大学 齊藤研究室と、AIオートメーション技術を軸にグローバルで事業展開を行う株式会社バベルが共同でAIエンジニアコミュニティAI Automation Labにて研究開発を行うことで、その開発の知見を日本で活躍するAIエンジニア及びAI技術開発に携わる方々と共有し、さらにその成果となる日本語学習済みモデルをオープンソースとして無料公開することで、広く日本語ユーザーが最新AIモデルの恩恵を受けることのできる環境作りに貢献し、学術研究を含めて日本のAI分野の発展に寄与していただきたいと考えています。

◾ 共同研究内容
日本語書き起こし及び会話の解析(ベースとなるモデルは wav2vec 2.0 を利用し、日本語に合わせて調整)
近年発表されたwav2vec 2.0と呼ばれる書き起こしのモデルは、大規模なラベルなしデータを利用した事前学習を行うことによって、少数のラベル付きデータセットでも高精度の書き起こしが可能です。日本語のような少数派の言語では、大規模なラベル付きデータを学習に利用することが困難な状況でしたが、wav2vec 2.0はまさにそのような状況にある言語に適しています。

◾ 東京大学 齊藤 英治教授コメント
日本では音声言語処理をオープンに研究開発する環境が十分に整っているとはいえません。株式会社バベルと共同でAI技術開発コミュニティAI Automation Labを立ち上げることで、日本日本のA I技術のさらなる発展に貢献できることを楽しみにしております。

◾ 東京大学 齊藤 英治教授プロフィール
齊藤 英治教授
<専門分野>
量子物理学・物性物理学
<直近の受賞歴>
Highly Cited Researchers (Clarivate Analytics)(4年連続)

◾ 東京大学 齊藤研究室について
物理学と応用物理学の両者にまたがる量子物性の最先端の開拓を標榜し、次世代電子技術の基本物理原理を築く先端研究と世界で活躍する人材の輩出で科学技術と社会に貢献しています。スピントロニクス、量子ナノ系の研究に加え、最近では量子物理と情報物理を応用した新しいAI科学領域の研究を行っています。

◾ 株式会社バベルについて
「世界中の人々の役に立つ事業を創り続ける」というミッションのもと、AI オートメーションを軸にユーザーエンゲージメントを最大化させ、ステークホルダー全員に感動を届ける事で世界をより良くするためにグローバルに事業展開をしています。
会社名:株式会社バベル
所在地:東京都渋谷区神宮前4-32-12 ニューウェーブ原宿6F
代表取締役:杉山大幹
コーポレートサイト:(https://www.babel.jp/)

◾ 本プレスリリースに関するお問い合わせ
株式会社バベル 広報担当
国立大学法人 東京大学大学院工学系研究科 広報室


プレスリリース本文:PDFファイル