プレスリリース

容器包装プラスチックの家庭および産業における利用実態を解明~排出抑制およびリサイクルの目標達成に向けた道筋を示す~:都市工学専攻 D3(研究当時)丸山 多聞、中谷 隼講師、森口 祐一教授ら

 

容器包装プラスチックは、代表的な使い捨てプラスチックです。日本政府は2019年、使い捨てプラスチックの25%削減や容器包装プラスチックのリユース・リサイクル率60%など野心的な目標を含む「プラスチック資源循環戦略」を公表しました。しかし、戦略の基盤となるべき容器包装プラスチックの利用実態は十分には把握されていませんでした。
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻の中谷講師、森口教授らの研究グループは、産業連関分析を応用したプラスチックの物質フロー分析のモデルを開発し、日本全国の家庭および各産業の約110部門における容器包装プラスチックの利用実態を解明しました。開発された分析モデルでは、産業連関表をプラスチックや容器包装の生産・出荷統計によって補完し、プラスチックの生産から最終需要までのサプライチェーンを追跡しました。分析結果から、プラスチックの削減およびリサイクル率の目標達成に向けて、どの部門で容器包装の利用を削減し、どの部門から回収するべきか、具体的に検討することができます。例えば、リサイクル率の目標達成への道筋として、家庭および食品産業からの容器包装の回収や、産業部門間の輸送用包装の回収が有効であることが示されました。



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日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP538587_U0A800C2000000/

加工技術研究会:https://www.ctiweb.co.jp/jp/news/4953-2020-08-04-08-47-35.html