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工学部/工学系研究科 イベント

【開催報告】工学部サマースクール『宇宙を拓く』

 

2022年8月21日(日)、高校・高専生を主な対象としたアウトリーチ活動として、工学系研究科・学術戦略室が主催するサマースクール「宇宙を拓く」を開催しました。


宇宙空間は、地上から遠く切り離された観測対象や未踏領域ではなく、地上から連続する人類の日常的な活動領域へと変貌しつつあります。テーマの「拓く」には、私たちが宇宙開拓時代の幕開けに立っているという意味を込め、今後さらに様々な工学分野が宇宙への関わりを深めていくことを発信しようと考えました。


午前の部は、工学部11号館のHASEKO-KUMAホールを主会場とした講義と質疑であり、YouTubeを通じた同時配信を行うハイブリッド形式で実施されました。染谷隆夫研究科長の挨拶に始まり、「大学主導の超小型衛星開発」(航空宇宙工学専攻・中須賀真一教授、藤原正寛さん(D3))、「月・小惑星の天体資源と探査」(システム創成学専攻・宮本英昭教授、清水雄太さん(D2))、「無重量環境の流体力学」(航空宇宙工学専攻・姫野武洋教授、古市侑太郎さん(D3))、「海底堆積物から知る宇宙の痕跡」(システム創成学専攻・加藤泰浩教授)と題した講義を行った後、宇宙に関わる自然科学・人文科学を俯瞰した将来展望「宇宙ビジョン2050」(日本航空宇宙学会)が紹介されました。続く全体質疑では、多くの質問が飛び出し、宇宙開拓の未来や、工学の面白さにも話題が及び、参加者と講師陣が一緒になって語り合いました。議論が白熱し、予定時刻を大幅に超過しましたが、最後は加藤泰浩副研究科長・学術戦略室長に総括で会を閉じました。


午後の部は、対面での参加者のみを対象とした見学会であり、超小型衛星開発設備・衛星追跡アンテナ(工学部7号館)と東京大学鉱物資源フロンティアミュージアム「ミネラフロント」(工学部3号館)を見学する学内ツアーに加え、宇宙ミュージアム「TeNQ」(東京ドームシティ)を訪問する学外ツアーも行いました。やはり、実地での見学は好奇心を大いに刺激するようで、ここでも、質問が途切れることがなく、参加者も受入側も刺激的で楽しい時間を共有できました。


今回の参加者は、対面42名、オンライン565名(接続)を数え、日本各地だけでなく、シンガポールや、時差のある米国からも参加していただけた点は、オンライン形式の強みだと感じます。また、高校・高専生だけでなく、保護者や教員の方々、社会人の皆様にも多く出席いただきました。オンラインで参加された方の反応がリアルタイムには判らなかったのですが、事後アンケートで参加してよかったという回答を多くいただけて安堵しました。

 

アンケートの自由記述欄に寄せられたコメントの代表例を紹介
・宇宙に関わる工学にも様々な分野があり、同じ専攻の中でも切り口が違うことがわかった。
・テーマからは、ロケットの研究を想像していたが、地球や天体の歴史から流体力学、地下資源の話まで多岐にわたって非常に興味深かった。
・理学部と工学部の違いという話が今後の進路を考える意味で役立ちました。
・自分と年齢の近い大学院生のお話を聞き、自分の将来を少しイメージができた。
・どの先生も、今やってある日々の勉強に無駄がないと話されていたこと、そして、宇宙は広く、これからの僕たちの時代がますます面白くなると熱をもって話してくれたことが心に残った。
・「いい大人があんなに熱くなっている」=「きっと面白い学問なんだろう」というメッセージが伝わったと思います。
・女性の先生や大学院生の方からのお話が無かったのが残念だった。


などがありました。頂戴したご意見は今後の企画に反映いたします。


東京大学工学部では、工学とはどんな学問なのか、工学を学んだ先にどんな未来が実現できるのか…など、研究と学びに関する情報を多様な人々に提供する取り組みを進めています。今回のサマースクール開催が、その一助となれば幸いです。
最後になりましたが、開催にご協力をいただいた宇宙ミュージアムTeNQ、日本航空宇宙学会の皆様、ならびに、事前広報と当日運営にご尽力をいただいた各位に深く感謝申し上げます。

 

fig1写真 : 授業

 

fig2

写真 : 質疑・見学

fig4

図 : アンケート結果


URL:https://www.t.u-tokyo.ac.jp/event/ev2022-08-01-001