沙川 貴大 教授が第22回日本学術振興会賞を受賞されました

2025年12月16日、物理工学専攻 沙川 貴大 教授が第22回（令和7（2025）年度）日本学術振興会賞を受賞されました。

第22回（令和7（2025）年度）日本学術振興会賞

創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的とするものです。

受賞された研究内容・活動について

情報と熱力学の深い関係は、19世紀の「マクスウェルのデーモン」の思考実験以来、熱力学第二法則の根幹をめぐる問題として議論されてきました。本研究では、現代的な非平衡統計力学と情報理論を融合させることにより、いわば情報熱力学と呼ぶべき理論的枠組みを構築しました。とくに情報を取り入れた熱力学第二法則を確立し、情報処理に要するエネルギーコストの原理限界を明らかにしました。高速性と省エネルギーを両立させた情報処理の設計原理につながることが期待されます。

今後の抱負・感想

学生時代から進めてきた熱力学の基礎についての研究をご評価いただけたこと、大変光栄に存じます。これまで支えてくださった皆様に心より感謝申し上げます。これに恥じぬよう、今後とも研究に邁進していく所存です。

第22回（令和7（2025）年度）日本学術振興会賞：https://www.jsps.go.jp/j-jsps-prize/kettei_2025.html