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若手研究者紹介:斉藤圭亮 准教授

 

若手研究者紹介:034

 

応用化学専攻 石北研究室 斉藤圭亮 准教授

 


【経歴】
2008年  3月  筑波大学 大学院 数理物質科学研究科 博士課程修了
2008年  4月  大阪市立大学 大学院理学研究科 博士研究員
2011年  1月  京都大学 生命科学系キャリアパス形成ユニット 特定研究員
2012年10月  科学技術振興機構「藻類バイオエネルギー」領域 さきがけ研究者
2013年10月  大阪大学 大学院理学研究科 助教
2014年  6月  東京大学 大学院工学系研究科 助教
2014年10月  東京大学 先端科学技術研究センター 助教
2015年  5月  東京大学 先端科学技術研究センター 講師
2018年11月    東京大学 先端科学技術研究センター 准教授

【研究について】
小学校で誰もが習う「光合成」は、植物が太陽光と水と二酸化炭素から酸素とエネルギーを作るしくみです。しかし、なぜ酸素が発生するのか、実はまだ解明されていません。 光合成で酸素発生を行っているのは蛋白質という分子です。したがって、酸素発生のしくみを知るヒントは蛋白質の分子の構造に隠されていると考えられます。私は、蛋白質の分子構造を物理学と化学の理論に基づいて解析することにより、蛋白質が機能を発揮するしくみを研究しています。例えば光合成のしくみを明らかにすることも大きな目標です。解析にはコンピューターを利用しています。

具体的には次のようなテーマを研究しています:
・光合成生物が光を効率良く集めて有効に利用するための工夫は何だろうか?光をもっと効率的に利用するにはどのようにしたらよいだろうか?
・植物はどのようなしくみで水を分解し、酸素を発生させているのだろうか?
・蛋白質の中では,電子やプロトンやエネルギーはどのようなしくみで決まった方向に移動するのだろうか?


【今後の抱負】
光合成の原理を応用した「人工光合成」や、海や湖で生活している藻が光合成で作り出したエネルギーを燃料として利用しようとする「藻類バイオエネルギー」は再生可能エネルギーの技術として着目されています。光合成を応用したこのような再生可能エネルギーを実用化させるためにも、生物が蛋白質を使って光合成を行うしくみを解明していきたいと考えています。

【WEB】
研究室:http://www.protein.rcast.u-tokyo.ac.jp/

【プレスリリース】
https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20151007release.html