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久田俊明 名誉教授が日本学士院賞を授賞されることが決定いたしました

 

 

工学部機械系学科で教鞭をとられていました、久田俊明 東京大学名誉教授が日本学士院賞を授賞されることが決定しました。

授賞理由
久田俊明氏は、機械工学の分野で柔軟な構造と流体の連成力学問題に関する研究に取り組み、流体と構造を区別することなく一体型の連立方程式で安定に解く手法を完成し心臓シミュレーションの理論的基盤を確立しました。
杉浦清了氏は、心臓病の臨床に携わる一方で、臓器レベルの心臓力学から細胞・分子レベルまで、各スケールでの研究を独自の実験系により進めました。両氏は共同し、収縮タンパクの運動から血液の拍出に至る全階層をシームレスに繋いだ世界に類を見ない心臓シミュレータを「京」コンピュータ上に構築できることを示しました。これにより心臓の電気的・力学的機能を解明する基礎医学研究に貢献すると共に、臨床応用としてコンピュータ上に患者の心臓を再現し、それにさまざまの仮想治療を施せば最適な治療法を術前に予測できることを実証しました。
現在、薬事申請へ向けての準備も進められています。また、京コンピュータの後継機「富岳」において、遺伝子から心臓の拍動までを繋げたシミュレーションが可能となるソフトウェアの開発にも成功しています。

URL
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2021/031201.html