富士山エリア発ローカル5G火山防災減災DXパッケージ実証訓練視察会 〜富士山噴火を想定した速やかな情報収集、伝達を実現するローカル5G火山防災減災DXパッケージを用いた訓練を実施〜
ポイント
- 通信が脆弱な富士山エリアにて、安全・安心な「ライフライン」となる自衛通信網ローカル5Gの有効性を検証
- 富士山噴火警戒レベル3を想定した訓練を実施し、本パッケージの有効性を実証
- 対策本部への噴火箇所等の速やかな映像伝達にドローン×5G衛星ネットワークを活用
- DAS(光ファイバー分散型音響計測)を活用した、地震等センシングデータ収集に成功
本防災実証訓練では、ローカル5Gを用いたDXパッケージの有用性・運用性を検証し、火山防災をはじめとする防災・減災パッケージとしての国際展開を目指します。
尚、本訓練は、令和6年度補正予算総務省「地域社会DX推進パッケージ事業(先進無線システム活用タイプ)」による、富士山エリア発ローカル5G火山防災減災DXパッケージ実証と展開の一環として2025年12月3日に富士河口湖町内及び富士山山腹で実施しました。
ローカル5G火山防災減災ソリューション訓練概要
富士山などの山岳地帯では電源確保が難しいため、再生可能エネルギーを活用したローカル5G等の通信システムを展開することで、火山研究や防災活動に必要なデータの安全かつ効率的な収集を実施しました。現場と遠隔地で自治体、警察、消防等関係機関とリアルタイムに情報を共有可能なシステムを構築しました。(図1)

図1:システム全体構成
実証概要及び成果
[ソリューション1]
噴火箇所等の現地状況を映像伝送で確認し、関係機関に情報共有するため、安全な遠隔地に設置したドローンを離陸させ、ローカル5G×衛星通信を用いた観測および映像伝送を実施しました。
ドローンで撮影された映像を現地対策本部にてリアルタイムに受信し、総合防災情報システムへの入力を実施することで現地でのスムーズな情報共有システムの構築に成功しました。

図2:ドローン×ローカル5G×衛星通信を利用した情報共有
[ソリューション2]
DAS(distributed acoustic sensing)を用いることで、光ファイバーケーブルの任意の地点の伸縮歪みを多点で同時に計測することが可能となりました。観測点数を飛躍的に増やすことで、火山噴火活動の検知への活用が期待されています。
安全な遠隔地(富士山科学研究所)に設置したドローンを離陸させ、ドローンに搭載されたローカル5G端末にて敷地内のDAS等のセンサー群からセンサーデータを取得することで、安全な火山噴火活動監視のためのDASセンサーデータ収集システムを実現しました。

図3:ドローン×ローカル5G×DASを利用したセンシングデータ収集
[東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 中尾研究室の取り組み]
本訓練の紹介の一貫として、東京大学中尾研究室にて開発した可搬型ローカル5G基地局について、総務副大臣をはじめとする参加関係者に説明を行い、以下の有効性に関するコメントをいだだきました。(図4、図5)
・参加関係者によるコメント
「火山活動の兆候をいち早く察知し、住民の命を守るための実証の現場を拝見し、ローカル5Gの持つ超高速・低遅延・多数同時接続という特性が、火山災害の予兆検知や迅速な避難判断支援に大きく貢献する可能性を改めて実感した」
本実証訓練を通して、通信が脆弱な富士山エリアにて安全・安心な「ライフライン」として、自衛通信網ローカル5Gの有効性を確認しました。

図4:ローカル5GシステムHYPERNOVAの説明の様子

図5:8輪バギーへローカル5G、衛星インターネットアクセスサービスを搭載した
有事の復旧、減災活動での情報通信網の運用コンセプトモデルの説明の様子
本実証訓練に関連するURL:
・【地域社会DX推進パッケージ事業(先進無線実証事業)】ローカル5Gを活用した火山防災・減災の取組視察(堀内のり子氏オフィシャルサイト、2025年12月5日)
・ローカル5Gを活用した富士山エリアの火山防災・減災DXソリューションの視察(総務省、2025年12月3日)
・富士山噴火時、ドローン×ローカル5Gで状況把握を迅速に(総務省地域社会DXナビ)
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