プレスリリース

2015.03.25

効率的に働く燃料電池アノード分子触媒の開発成功! -触媒活性が3桁向上- : 総合研究機構 西林仁昭准教授

水素と酸素とから水を排出しながら電気エネルギーを取り出す燃料電池は、クリーンな次世代型システムとしての利用が期待されている。しかし、高価で枯渇が指摘されている白金を電極触媒として使用する必要があることから、実用化に際する解決すべき課題の一つとして、白金に代わる代替電極触媒の開発が挙げられる。

今回、西林准教授らの研究グループ、坂田准教授らの研究グループおよびトヨタ自動車(株)の研究グループは共同で、硫黄架橋2核ルテニウム及び鉄錯体が、常圧の水素ガスを水中でプロトンと電子とへ高効率的に変換する分子触媒として働くことを見出した。また、開発に成功した硫黄架橋2核ルテニウム及び鉄錯体を燃料電池アノード触媒として利用することにも成功した。現在の燃料電池の標準電極である白金触媒の性能には劣るものの、これまで報告されていた他の遷移金属錯体を分子触媒として利用した既報の性能を大幅に上回るものであり、その潜在能力の高さを示すことができた。今回の成果は、白金に代わる燃料電池アノード触媒としての分子触媒の有用性を示すと共に、今後の指標となる極めて重要な研究成果である。

なお、本研究成果は、2015年3月10日に「Journal of the American Chemical Society(アメリカ化学会誌)」オンライン版で公開済である。

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