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バイオエンジニアリング専攻 林 加織さんが第64回高分子学会年次大会において優秀ポスター賞を受賞されました

 

バイオエンジニアリング専攻 林 加織さんが、第64回高分子学会年次大会において優秀ポスター賞を受賞されました。この賞は高分子学会年次大会において優れたポスター発表を行った者に授与される賞です。

 

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<受賞された研究について>

インジェクタブルゲルは溶液状態で注入され体内でゲル化する高分子材料であり、埋設時に外科的処置が不要であることから低侵襲な術法として注目されています。要求特性としては、(1)膨潤圧が低く周囲組織に圧迫障害を起こさないこと、(2)短時間でゲル化し標的部位から流れ落ちないことが求められます。理論的に、膨潤圧の抑制には希薄条件下での作製が有効です。しかし、一般的に、希薄条件下で作製するとゲル化時間が大きく遅延するため同時に両特性を実現することは困難です。そこで本研究では、ゲル化臨界点直前のクラスターを前駆体として用いた、新たなクラスのゲルを設計しました。これにより、従来は実現が困難であった、短時間でゲル化し、かつ低膨潤圧を併せ持つゲルを得ることができました。

 

<今後の抱負・感想>

今回、このような賞を受賞することができ、大変嬉しく光栄に思います。日頃からご指導を賜っております、鄭雄一教授、酒井崇匡准教授、そして研究室の皆様に心から感謝申し上げます。更なる成果を残せるように今後も研究に真摯に向き合っていきたいです。