2024年12月13日、光量子科学研究センター・物理工学専攻 吉岡 孝高 准教授が Physics World誌 Top 10 Breakthroughs of the Year in physics for 2024 に選出されました。
Physics World誌 Top 10 Breakthroughs of the Year in physics for 2024
知識または理解の著しい進歩、科学的進歩または実社会への応用開発における研究の重要性、読者に対する一般的な興味の観点から、最も重要と考えられる10件が英国物理学会Physics World誌によって選ばれました。
選出された研究内容・活動について
本成果は、制御を施したレーザーを使い、ポジトロニウムの急速な冷却を世界で初めて実証したものです。極低温に冷却されたポジトロニウムは、標準模型の精密な検証や、物質と反物質の性質の比較、反物質を含む気体のボース・アインシュタイン凝縮など、物理学の未解明問題を解く鍵となる重要な舞台になるものと期待されています。
今後の抱負・感想
研究室所属の物理工学の学生やスタッフだけでなく、理学系研究科、高エネルギー加速器研究機構、産業技術総合研究所の共同研究者と共に数年来進めてきた本研究が国際的に評価され、大変ありがたく思います。今後の研究結果への高い期待に応え、物理学の発展に貢献できるよう邁進して参ります。
関連リンク
- Physics World誌Webサイト:Top 10 Breakthroughs of the Year in physics for 2024 revealed
- 【プレスリリース】最も単純な「原子」ポジトロニウムをレーザー光によって1000万分の1秒で極低温にすることに成功 ―反粒子を含む原子の精密科学によって物理学の謎にせまる大きな第一歩―
- 物理工学科ニュースサイト